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2000の験担ぎ―2
「さぁアリス、君が名付けるんだよ」
「じゃあ、彼の名前はアルフレッドです」
「ようし、じゃあ呼び掛けるのも君にやってもらおう。マイクの操作はわかるね?」
「わかりますが、届きません」
「あはは、じゃあ私が抱っこしててあげるよ」
アリスの脇から手を差し、マイクの前まで持ち上げた。やはり、軽い。
「あなたの名前はアルフレッド。個体ナンバーは2,000。これまでの1,928人のあなたのためにも成功させてほしい。それじゃあ頑張って」
私がとっくに省略するようになった言葉まで、アリスはアルフレッドに掛けた。
さぁ、ナンバー2,000の験担ぎは功を成すかな?