理由
サミの言葉をサラリと流して眠りに入る フッ…スマートだな
(それは、雨の日だった。
とても とても強い雨 傘をさしていても 服は、びしょびしょになっていた。
『お家…ないの?』少女が雨の中しゃがんで何かに話しかけている。
『そっか…じゃあ、家に連れていってあげるからね』
そう云って少女は、犬を抱きかかえて家の方へと小走りで去った。
ちょっと前に見た光景。
七原 絵美を好きになった理由。
優しいから好きになったわけじゃない 犬に話しかけているときの彼女の横顔 とても切なそうで、消えてしまいそうで…守ってあげたくなったんだ。
そう、あの消えてしまいそうな横顔を守りたいと思ったから…。)
ガンッ─
「うぉっ!!」
晶が勢いよく顔を机にぶつけた。
「小林ー!!また寝てたのか!!」
教師の声が教室…いや、隣のクラスにまで聞こえている……はず…。
『晶さん!!起きて下さい!!』幻聴…じゃなくてサミが必死に起こそうとしてくる が俺は、全て気にせず、また眠りについた。
(『お前にあの子が守れるのかい?』ドコからか聞こえてくる声。
「もちろんだ!!」
俺は、自信満々に答える。
『どんな事があっても守れるのかい?』からかっているかの様な聞き方をしてくる。
「守る!!」
『イヤ…お前には、無理だ彼女の心の穴は、ふさげない』
「心の穴?何をわけのわからない事を!!」
俺は、少し熱くなりながら云う。
『無理だ』
「うるさい!!守る!!」
『無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ…』)
「うるさい…うるさい!!」
クラスメートがみんな俺を見ている。
「そのこ追い出して」
教師の呆れた声と顔 俺は、廊下に出された。
『おい…さっきの夢はなんだ?』夢を見させる事が出来ると云ったので聞いてみる。
『わからないんです…夢を見させようとすると拒否反応が出て、とりあえず神様の方にまわしておきますから安心してください』
『そうか…』
キーンコーンカーンコーン─
廊下に出てからずっと夢について考えていたが 考えれば考えるほどわからなくなり 不安になる。
『晶さん平気です!!任せて下さい!!!』
テスト間近で更新がなかなか出来ません(・ω・`;)