一番、渡部さん
《一番、渡部さん》
俺の名前は渡部 太郎
(わたなべ たろう)
15歳
名前からして普通の高校生だ
俺は学校でも目立った事はないし
友達もそれなりにいる
「あぁ、今日も終わったな」
別に普通が嫌なわけではない、むしろ心地いいくらいだ
しかし、心のどっかでは
何か起こって欲しいと思ったりしている
「うっす♪」
こいつの名前は
高橋 竜太
(たかはし りょうた)
イケメンで女の子にモテる羨ましい奴だ
「…何か用か?」
「いや〜、今日女の子に告られちゃって」
「…潰すぞ」
「ん?」
「いや、何でもない、で?振ったのか?」
「もちろん!俺には愛しい愛しい桜ちゃんがいるんだから〜」
「付き合ってもないだろ…」
こいつは女の子にはモテるんだが、好きな女がいて他の女には興味がないのだ
「羨ましいよ、まったく…」
俺はだらだらと喋り続けてる親友を置いて
家に帰った…
「ただいま〜」
「おかえりなさい」
「疲れた〜」
「ごはんできてるよ」
「いや、今日はいいや」
俺は母親にそう言うと
自分の部屋に戻った「あぁ、暇だな…」
しかし、この暇な間が一番好きだ
「おーっす兄貴、」
これは俺の弟、ちなみに俺の家族は母親、父親、俺、弟、妹の五人家族だ
妹は14歳 渡部 由香
(わたなべ ゆか)
弟は12歳 渡部 重臣
(わたなべ しげおみ)
「おう、ただいま、何か用か?」
「勉強、教えてくんない?」
「また今度な、ってゆーかお前の方が頭いいだろ」
「それもそーだね」
イラッ
そう、こいつは頭が俺よりもいい、
「じゃあさっさと戻れ」
「はーい」
「…寝るか」
「たろ兄、おはよう」
「ん、由香、起こしに来てくれたのか…」
「まぁね、遅刻だからさすがに可哀想かなって」
「なる前に起こせよ!?」くそぉ、こいつはとことん性格わりぃな
そう考えながら俺は全力で学校に向かう
「はぁ、はぁ、ギリギリ、セーフ…」
俺は大急ぎで自分の席に着いた
「またギリギリかよ〜」
「あぁ、高橋は今日は早いな」
「ふっ、あと一回で停学だからな」
「ダメじゃねぇか!!!」
「いやいや、もう遅刻しなきゃいいんだから。あ、ほら、先生来たぞ」
「はーい席ついて〜」
「ねぇねぇ、たろ君だよね」
「!?」
…ビックリした、急に話しかけてきた…しかも女の子だからもっとビックリだ…
『たろ君』とは俺の数少ないあだ名である
「たろ君ってさー、高橋君と仲が良いよね〜」
「そうか?、まぁ、幼馴染みだからな」
「へぇ〜、そうそう、何かの縁だからメアドちょうだい!」
くっ…完全に高橋狙いだ…でもまぁ持ってても害はないし…いっか
「いーよ、えーと、佐藤香里奈ちゃんだっけ?」
「うん、よろしく〜」
佐藤 香里奈
(さとう かりな)
なかなか美人だが、高橋のことが好きなようだ
こうして、俺は産まれて初めて女の子のメアドをゲットした
「あ、私にもちょうだい!」
「私にも〜」
なんということだ、女の子が三人もメアドを欲しがってきた…恐るべし高橋パワー
おっと、あと二人の紹介を忘れていた
加藤 安菜
(かとう あんな)
美人だがチャラい
俺はちょっと苦手だ…
斎藤 桜
(さいとう さくら)
ん?待てよ…
そう、桜とは高橋が好きな子なのだ…
ま、まさか両思い?
「…いつか潰す」
その帰り、俺は高橋を探していた…
「あれ?先に帰ったのか?」
いや、それはない…
じゃあどこに…?
「ん?何か声がしたような…」
そこにはヤンキーらしきものに絡まれてる高橋がいた…
「ヒャハハハハ!!!」
「ぐっ…」
ヤバイ、早く行かないと
俺は飛び出してヤンキーに言ってやった
「やめろ」
俺、かっこいいな…
…あれ?何かこいつら角、はえてね?
「ぐるるるるるらぁぁ」
ヤバ、襲ってきた!
俺はギリギリで避ける
よく見たら高橋もボロボロだ…
「おい、やめとけ、こいつらは人間じゃない…」
高橋は俺に忠告したが、もう遅い…
俺の拳はヤンキーの腹に入った
「ぎぃぃ…俺には効かないぞ…」
ヤンキーがその言葉を喋った瞬間、ヤンキーの角が俺の腹を貫いた
「ぐはぁっ!?」
薄れゆく意識の中、高橋の声が聞こえた…
「渡部!?おい嘘だろ!?渡部!」
「次は…おまえだぁ…」
高橋を…助けなきゃ…せっかく桜とは両思いなのに…ここで死んじゃダメだし…助けなきゃ…な…
そのとき、空から無数の光が降ってきてそのうちの1つが俺に直撃した
「な、なんだ?…この力は…全身からみなぎる感じだ…」
今ならあいつを倒せる、
俺は直感でそう思った…なぜわかるかって?アニメでもこういうのあるだろ
「ぐるるるるる…なにごちゃごちゃ言ってる!」
ヤンキーは襲いかかってきた…
ヤンキーの拳が飛んでくる、しかし、俺はそれを避け、顔面に一発入れる
「すごい…これなら戦える!」
俺の一発が決まってヤンキーは溶けて消えてしまった…
幸い、高橋は気絶していて見ていなかった…
「あれ?何で行きてんだ?」
「は?、お前、ずっと寝てたぞ?」
こいつには言わない方がいいだろう…
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