膠着状態
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
どれだけの日々が過ぎてもカインの放った波動の効果が消えない。その為、戦争は膠着状態となった。カインは波動を放ってから意識がない。
「ファイアンド軍は動きがないな」
「この状態では動けないんだろう、何をしても無駄になるからな」
ウィンダンド軍の兵士が話している。
『これはカインの魔法だ、どんな怪我も自動で全回復する魔法…』
『…この効果は恐らく戦争が終わるまでなくならない』
兵士の話を横で聞きながらアーレンは意識のないカインを見つめていた。
ガルドの部下がアーレンのもとに来る。
「アーレンさん、カイン様の様子はどうですか?」
「まだ意識は戻りません」
アーレンは部下に答えた。
「そうですか…」
「軍医によれば魔力切れで直ぐに目を覚ますと言っていましたよね」
「はい、でもカインは魔法持ちなんです」
「本来なら魔力切れを起こさない魔力量を持っています」
「恐らく普通の魔法使いとは違うんだと思います」
「魔法持ち…そうですか」
部下にはアーレンの言う魔法持ちの事が分からない。アーレンにも分からなかった。
『何度かカインにリフィルを試した…』
『でもカインの意識は戻らない』
『私の魔力なんかじゃカインの意識を戻すのにも足りないんだろう』
アーレンは自分の力不足に涙ぐむ。




