姉弟
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンはブロンと人目のない場所へ移動した。そこには三人しかいない。
「先ずは元気そうで良かった…」
ブロンはアーレンを心配していた。
「すみません…カインさん?は姉とどんな関係なんですか?」
ブロンはカインに問う。どこまで話していいか分からずカインはアーレンのほうをチラリと見た。
「カインは私の夫だ」
アーレンが代わりにブロンへ答える。
「夫?結婚したのか?」
アーレンの言葉にブロンは驚く。
「正式には金を貯めて冒険者を引退してから…」
「でも二人で生きていこうと約束して一緒に冒険者をしている」
アーレンはブロンへ補足した。
「ちょっと待ってくれ、冒険者と言ったか?」
「姉さんは女だ、女に冒険者なんて危険な事をさせているというのか…」
ブロンはカインに怒りを向け始める。カインは返す言葉がない。
「勘違いするな!」
「私はカインに出会う前から自分の意志で冒険者をしていた」
「させられているわけじゃない」
アーレンはブロンを制する。
「止めさせないんだろう?同じじゃないか」
「私の意志を尊重してくれているんだ」『それに過保護なくらい守られている』
アーレンはブロンへ言い返す。
「しかし危険すぎる…」
「いくら依頼を選んでいても魔物と遭遇しないとは限らない」
ブロンは女もスキルを持っていると知らない。そもそも多くの者が知らなかった。
「女もスキルを持っているんだ」
アーレンは剣を抜く。次の瞬間にはブロンの鎧が切り裂かれていた。
「言うより見せたほうが早いと思ってな」
「別に魔物と遭遇しないようにと依頼を選んだりはしていない」
アーレンはブロンに説明する。
「鎧は弁償する、すまなかったブロン」
アーレンはブロンに謝った。ブロンは唖然としている。
ゼイルに聞いたジョブとスキルの話をブロンに伝えた。ブロンは理解する。
「姉さんも魔物と戦える事は分かった、でも無理はしないでくれ」
「あぁ、分かった」
アーレンは素直にブロンへ答えた。
「それと父さんと母さんに顔を見せてやってほしい、心配しているんだ」
「…」
ブロンに言われてアーレンは言葉に詰まる。
「家には戻り辛いですか?」
「…あぁ」
「何があっても僕はアーレンさんと一緒にいます」
カインの言葉にアーレンは微笑む。アーレンは覚悟を決めた。
「顔を見せに家へ帰ろう」
アーレンはカインを連れて家へ帰る事にした。
「魔物の討伐は終わってる、一緒に帰ろう」
ブロンが申し出る。ブロンは国に仕えて父の部下とともに仕事で魔物の討伐に来ていた。
「そうか、じゃあ一緒に帰ろう」
アーレンが答える。ブロンもともに家へ帰る事になった。




