魔導書屋
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンは魔導書屋へ来ている。
「いらっしゃい」
魔導書屋の店主が出迎えた。しかし別の客を対応している。
先ず状態異常を回復する魔法が載った魔導書を探した。
「この魔導書は一通り載っているな」『ん?全回復の魔法…』
「カイン、ちょっといいか」
アーレンが手に持った回復魔法の魔導書をカインに見せる。
「全回復の魔法が載っているんですね、魔法名はフル・ヒールか」
「値段は…」『高っ!』
カインは魔導書の値段に驚く。驚きは声に出さないで我慢した。
「値段、高いですよね」
「あっ、いや…」
客の対応を終えた店主に声を掛けられてカインは戸惑う。声に出していなくても魔導書の値段に驚いた事は店主に気付かれている。
「フル・ヒールは…」
「簡単に使えないですが、いざという時に使えたら嬉しい魔法ですからね」
「フル・ヒールの載った魔導書は店の看板になるんですよ」
「へぇ…店の看板に…」
カインは店主の話を感心しながら聞いた。
魔導書屋に来た目的から話が逸れている。
「すみません、状態異常を回復する魔法だけ載った魔導書はないですか?」
アーレンが店主に聞く。
「あぁ…ヒールとハイ・ヒールの載った魔導書はお持ちだったりしますか?」
「二冊より一冊のほうがいいですよ、古い魔導書は下取りも致します」
ヒールとハイ・ヒールも載った魔導書を店主は勧めている。
『魔導書が多いと嵩張るからな…』
『…でも』「状態異常を回復する魔法だけでいいんです」
「そうですか」
店主も無理強いはしない。アーレンは状態異常を回復する魔法だけが載った魔導書を購入した。呪文を覚えたら売るつもりである。
次は光魔法か土魔法の魔導書が欲しい。
「すみません、光魔法か土魔法の魔導書はありませんか?」
カインは店主に聞いた。
「よくご存じですね、知らない方も多いのに…」
店主は感心している。
「光魔法でしたら城下町の魔導書屋にあるんじゃないかと思います」
「土魔法は…あるとすればウォータンド国ですかね」
「畑を耕すのに土魔法を使う事があると聞いた事があります」
店主はカインに答えた。
「そうですか…」
「分かりました、探してみます」
「ありがとうございました」
カインは店主に礼を言う。アーレンとともに魔導書屋を後にした。




