報告
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
四人は夕食を食べ終えた。カインが落ち着かない。
「アーレンさん、結婚の報告もしていいですか?」
カインはアーレンの耳元で囁いた。カインの言葉にアーレンは頷く。
「継母さん、アベル、報告したい事があります」
「報告したい事?」
ディアナとアベルにカインが声を掛ける。
「アーレンさんと結婚しました!」
「正式にはお金を貯めて冒険者を引退してからだけど、二人で約束したんです」
カインの報告にディアナとアベルは驚く。しばらく言葉を失った。
「兄さんとアーレンさんなら最強の夫妻だ!」
アベルは喜ぶ。
「そうなのね、結婚を…」『じゃあ、もうカインをヨシヨシしちゃダメよね』
ディアナは寂しさを感じている。ふとディアナに疑問が浮かぶ。
「アーレンさんは…剣士よね、カインは家に戻って継ぐ気はないの?」
「家柄を無視した結婚を王は許さないと思うわ」
ディアナはカインに問う。
「僕は騎士のスキルが封印されてるし…」
「家を出た身なんだから最初から継ごうと思ってないよ」
一瞬、キョトンとしてからカインは迷いなくディアナに答えた。
「えっ!兄さん戻ってきてくれたんじゃないの?」
アベルが反応する。アベルはカインが戻ってきたのだと思っていた。
「期待させてごめん」
「でも、これからは出来るだけ顔を出すようにするよ」
「うん…分かった」
カインがアベルを宥める。
「そうなのね…分かった、結婚の報告ありがとうカイン」
「顔を出してくれた事は伝えるけど…」
「リリアナさんの事と結婚の事はカインからガルドへ直接伝えてあげてね」
「はい」
カインはディアナに答えた。
「アーレンさん、カインの事を宜しくお願いします」
「はい」
アーレンもディアナに答える。カインはディアナとアベルへ結婚の報告を終えた。
「これからはアーレンさんも義娘よね…」『ヨシヨシしてもいいかしら』
「えっ?」
「ううん、こっちの話だから気にしないで」
ディアナはニヤリと笑う。ディアナの呟きをアーレンは聞き取れなかった。義母の企みに気付いていない。




