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竜の動向
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
王宮は政治を行う場所でもある。
「竜が魔竜になるかもしれないという話はどうなった?」
王が部下に聞く。竜が魔人に操られて魔竜になろうとしている、とギルドから国へ報告があった。王は竜の動向を気にしている。
「竜みずから魔人の幻惑を破って問題は解決した、と報告がありました」
部下が王に答えた。魔人の操る能力は幻惑と呼ばれている。
「やはりそうか、ギルドが騒ぎ過ぎただけだったか」
「竜が魔人なんかに操られるわけがない」
「我が軍を出兵させるまでもなかったんだ」
『竜が相手では全軍を向かわせたとしても勝てたかどうか…本当に良かった』
王は安堵していた。部下の報告を王とともに宰相が聞いている。