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緊張
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインはアーレンを連れてナイトラン家へ向かう。
「今更なんですけど…アーレンさん、改めて僕の家の事を話しますね」
「あぁ、頼む」
…
カインはアーレンに自分の家の事を話した。
「そうか、お義母さんは既に亡くなっているのだな」
「はい…でも継母さんがいます、僕には母が二人いるんです」
「それに弟のアベルもいます、もちろん父さんも」
「そうだな」
アーレンはカインに答える。
懐かしい屋敷が見上げるカインの目に映った。カインはアーレンとともにナイトラン家の門扉前にいる。門扉は柵状になっていて中が見えるようになっていた。
『いざとなると緊張するな…』
カインは緊張している。緊張しているカインの肩の上にアーレンが手を置く。振り向くとアーレンが微笑んでいた。