火の精霊
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
アーレンと離れてカインは幻惑の回復を続けている。ただ大事なのは町全体を把握する事だった。
『町全体が把握できれば個別に回復しなくても範囲で指定して回復できる…』
『…誰が幻惑で操られているか分からなくても町にいる人は自動で全回復だ』
町全体を把握したカインは町を範囲で指定して自動全回復の魔法を発動させる。町の騒動は収まった。
騒動が収まると直ぐにカインはアーレンが気になる。アーレンと別れた場所に戻った。しかし、その場にアーレンはいない。
「アーレンさんは魔人の後を追いました」
今までいなかった火の精霊がカインに話し掛ける。
「魔人…あの女性が魔人だったという事ですね?」
「はい」
火の精霊はカインに答えた。
「問題なのは魔人の一体でしかないという事です」
「えっ?」
「相手は上位魔人が率いる魔人の集団、あの魔人は率いられた下位の魔人です」
「どこにいるんですか!」
魔人の集団と聞いてカインは火の精霊を問い質す。
「案内します、魔人の集団を討伐して下さい」
「もちろんです!」
カインは火の精霊とともに魔人の集団のもとへ向かった。