対策
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
以前、ファイアンド国はカインとアーレンを捕まえようとしている。その為、カインとアーレンがファイアンド国へ戻るには対策が必要だった。
「不可知の魔法で隠れる事は出来ますけど…」
「ずっと隠れ続けているわけにはいかないですよね」
「そうだな」
カインとアーレンは対策を考えている。カインはファイアンド国から逃げた時の事を思い出した。
「登録証に登録したジョブって変更できないんですかね?」
「変更?」
アーレンはカインに聞き返す。
「僕のジョブを騎士にしてしまえば"剣士と魔法使い"じゃなくなりますよね」
「なるほど、問題は変更できるかどうか…か」
行おうと考えた事が初めてなので出来るかどうかカインとアーレンには分からない。実際に試してみるしかなかった。
立ち寄ったウィンダンド国の武器屋でカインは剣を購入する。
「我に従う守の精霊…」
「我が魔力を糧として我へ復活の鎧を与えよ、リバイバル・アーマ」
更にカインは魔法で自分の鎧を具現化した。
「剣と鎧があれば騎士に見えますよね」
「あぁ」
カインは自身の見た目を騎士に変えてアーレンに見せる。
『僕もランガさんに剣を作ってほしいな…』
騎士のスキルも剣も手に入れてカインに願望が芽生えた。
『今までナイフを使っていたが…カインにも最高の剣を持ってほしい』
アーレンもカインと同じ事を考えている。
他にも気を付ける事があった。
「ポーションの納品は控えよう」
「魔法使いと思われない為ですね」
「あぁ」
アーレンの考えはカインにも伝わる。
『魔法使いの人達に迷惑かけちゃってるんだろうな…』
カインは他の魔法使いの事を気にしていた。
戦争終結の直後なのでファイアンド国への入国も気を抜けない。
「我に従う風と光の精霊…」
「我が魔力を糧として我らへ不可知を与えよ、アンノア」
魔法でカインは自分とアーレンの姿と音を消す。ファイアンド国へ入国する準備をカインとアーレンは整えた。