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王との謁見

この物語(ものがたり)はフィクションです、実在(じつざい)人物(じんぶつ)団体(だんたい)とは関係(かんけい)ありません

「」で(かこ)まれた箇所(かしょ)(くち)()した言葉(ことば)

『』で(かこ)まれた箇所(かしょ)(こころ)(おも)った言葉(ことば)、になります

 ディアナはカインとアーレンとともに謁見(えっけん)()でウィンダンド(おう)謁見(えっけん)する。緊張(きんちょう)してカインは(おう)(かお)をはっきりと()れない。


緊張(きんちょう)しなくていい、気楽(きらく)にしてくれ」


(おう)三人(さんにん)(こえ)()けた。カインは(おう)(かお)をはっきりと()る。


『あれ?』


()った(こと)がないはずの(おう)(かお)にカインは見覚(みおぼ)えがあった。


「ガルドは(わたし)友人(ゆうじん)だった」

「ディアナとの結婚(けっこん)説得(せっとく)したのも(わたし)だ」


「あっ!」


(おう)(はなし)()いて(おも)わずカインは(こえ)()す。(おう)はガルドのもとへ()(きゃく)一人(ひとり)だった。(とお)くから(かお)()(こと)がある。


(わたし)(かお)見覚(みおぼ)えがあるか?」


「はい…失礼(しつれい)しました」


「ハッハッハッ、(かま)わない」


(おう)はカインを(おこ)ってなどいない。


 (おう)表情(ひょうじょう)神妙(しんみょう)表情(ひょうじょう)になる。


「ガルドの葬式(そうしき)参列(さんれつ)できず、すまなかった」


「いえ、お立場(たちば)もご公務(こうむ)もあるでしょうから…」


ディアナが(おう)(こた)えた。(おう)はガルドの(こと)(おも)()している。


「この世界(せかい)では…」

(おな)じジョブの家柄(いえがら)()どもを()さなければ(くに)(つよ)さを(たも)てないと()われている」

確実(かくじつ)にする(ため)王族(おうぞく)貴族(きぞく)結婚(けっこん)男女(だんじょ)ともに自分(じぶん)意思(いし)(ゆる)されない」


(おう)王族(おうぞく)貴族(きぞく)結婚(けっこん)について(はな)(はじ)めた。アーレンは(うつむ)いて(しず)かに()いている。


「しかし、ガルドは(あい)()うリリアナと自分(じぶん)意思(いし)結婚(けっこん)した」


(おう)(はなし)()いてアーレンは(かお)()げた。


自分(じぶん)意思(いし)による結婚(けっこん)(みと)められたんですか?」


批判(ひはん)(こえ)はあった」

苦労(くろう)した(おも)う」

「ただ、リリアナも騎士(きし)(いえ)人間(にんげん)だったから特例(とくれい)(みと)められたんだ」


アーレンの質問(しつもん)(おう)(こた)える。アーレンは(うなず)いた。


「しばらく二人(ふたり)(あいだ)()どもは()まれなかったが…」

「ようやく二人(ふたり)(あいだ)()まれた待望(たいぼう)()どもがお(まえ)だ、カイン」


(おう)(はなし)()いてカインは(うれ)しいような()ずかしいような(なん)とも()えない気持(きも)ちになる。(おう)はニコリと(わら)った。


 (おう)表情(ひょうじょう)()わる。


戦争(せんそう)()こる(まえ)、ガルドが(はな)してくれた…」

「カインは騎士(きし)のスキルが封印(ふういん)された魔法持(まほうも)ちなんだな?」


カインの(こと)(おう)もガルドから()いていた。(おう)はカイン本人(ほんにん)確認(かくにん)する。


「はい、(ぼく)魔法持(まほうも)ちです」

「でも(いま)騎士(きし)のスキルも目覚(めざ)めました」


正直(しょうじき)にカインは(おう)(こた)えた。


「そうか、騎士(きし)のスキルも…」

回復魔法(かいふくまほう)使(つか)うとか?」


「そうですね、回復魔法(かいふくまほう)であれば魔導書(まどうしょ)とかがなくても使(つか)えます」


カインは自分(じぶん)(こと)(おう)(かく)さない。


戦場(せんじょう)戦争(せんそう)()めようとしている二人(ふたり)がいた、と()いた」


(おう)言葉(ことば)()いてカインとアーレンはドキリとした。二人(ふたり)冒険者(ぼうけんしゃ)という立場(たちば)(くに)(こと)介入(かいにゅう)した(こと)になる。


「そして(だれ)傷付(きずつ)(こと)出来(でき)なくなって戦争(せんそう)終結(しゅうけつ)した」

戦争(せんそう)()めようとしたのはカインとアーレンだな?」


玉座(ぎょくざ)()かれた檀上(だんじょう)()りながら(おう)はカインとアーレンに()う。カインとアーレンの二人(ふたり)()げられない。


「…はい」


(おう)()いにカインとアーレンは事実(じじつ)(かく)せなかった。


(おう)として(れい)()う、ありがとう」


(おう)(れい)とともに(あたま)()げる。


「そんな、(あたま)()げて(くだ)さい(おう)!」


(まわ)りで()いていた御付(おつ)きの者達(ものたち)()(みだ)した。


(しず)まれ!(くに)(ため)(うご)いてくれた(もの)(あたま)()げる(こと)(おう)として当然(とうぜん)(こと)だ」


(おう)御付(おつ)きの者達(ものたち)一喝(いっかつ)する。


(くに)として侵略(しんりゃく)(あらが)わないわけにいかない」

「しかし戦争(せんそう)長引(ながび)けば長引(ながび)くほど()(なが)れる」

「それを()めてくれた、感謝(かんしゃ)しかない」


カインとアーレンに(おう)気持(きも)ちを(つた)えた。


 (おう)(あたま)()げる。


「しかし…まだ()わっていない」

「またファイアンド(ぐん)()めてくるかもしれないからだ」


(かな)しい現実(げんじつ)(おう)はカインとアーレンに(つた)えた。


「カイン、アーレン、ファイアンド(こく)()かってくれ」

「これ以上(いじょう)戦争(せんそう)なんてしたくないんだ」


二人(ふたり)()()した本当(ほんとう)用件(ようけん)(おう)(つた)える。


二人(ふたり)冒険者(ぼうけんしゃ)だと()いた」

本来(ほんらい)なら二人(ふたり)(たの)むのは筋違(すじちが)いだという(こと)()かっている」

「しかし二人(ふたり)にしか出来(でき)ないと判断(はんだん)した」

(たの)む!」


(おう)(ふたた)(あたま)()げた。


僕達(ぼくたち)はファイアンド(こく)から()げてきたんだけど…』

『…(たし)かに(いま)現状(げんじょう)(ほう)っておけない』


カインとアーレンは(かお)見合(みあ)わせる。アーレンが(うなず)く。


()かりました、お()()(いた)します」


カインはアーレンとともに(おう)(たの)みを()()けた。


 アーレンには()になる(こと)がある。


(ひと)()いて(いただ)きたい(こと)があります」


()かせてくれ」


アーレンは(おう)()()した。


先日(せんじつ)(まち)魔人(まじん)(あらわ)れました」


魔人(まじん)だと!」


アーレンの魔人(まじん)という言葉(ことば)(おう)(おどろ)く。


魔人(まじん)はカインが討伐(とうばつ)しました」

「ただ、魔人(まじん)はスキルを使(つか)えなくする能力(のうりょく)()っていたのです」

「その魔人(まじん)自分(じぶん)上位(じょうい)魔人(まじん)名乗(なの)っていました」


「スキルを使(つか)えなくする魔人(まじん)上位(じょうい)魔人(まじん)なんてものがいるのか…」


アーレンからの説明(せつめい)上位(じょうい)魔人(まじん)(おそ)ろしさが(おう)にも(つた)わった。人間(にんげん)はスキルによって魔物(まもの)(あらが)う。スキルがないと(あらが)(こと)(むずか)しい。御付(おつ)きの者達(ものたち)もざわついた。


「ちょっと()ってくれ、その上位(じょうい)魔人(まじん)をカインは討伐(とうばつ)したのだな?」


(おう)重要(じゅうよう)(てん)気付(きづ)く。


「はい、カインはスキルを回復(かいふく)する魔法(まほう)()っています」

(ふたた)上位(じょうい)魔人(まじん)(あらわ)れないとも(かぎ)りません」

「スキルを使(つか)えなくする能力(のうりょく)…」

()うなれば封印(ふういん)回復(かいふく)するポーションを用意(ようい)すべきだと(おも)うのです」


アーレンは自分(じぶん)(かんが)えを(おう)進言(しんげん)した。


「なるほど…()かった」

()ずは封印(ふういん)回復(かいふく)するポーションを用意(ようい)してくれ」

()いでファイアンド(こく)()かってほしい」


()かりました」


カインとアーレンは(おう)(こた)える。()ずは(あたら)しいポーションを用意(ようい)する(こと)になった。


二人(ふたり)手伝(てつだ)いを手配(てはい)しなければならないな』

相手(あいて)魔人(まじん)、サネティ・ポーションも別途(べっと)用意(ようい)させよう』


(おう)上位(じょうい)魔人(まじん)への対策(たいさく)(かんが)えている。(おう)(さき)()ていた。


 謁見(えっけん)()からカインとアーレンは退室(たいしつ)する。


「すまなかったな、ディアナ」


ディアナも退室(たいしつ)しようとすると(おう)はディアナに(こえ)()けた。


()になさらないで(くだ)さい」

二人(ふたり)には(ちから)がある、仕方(しかた)のない(こと)です」


ディアナは覚悟(かくご)()めている。


「リリアナの(こと)もだ」


(おう)()(くわ)えた。


「リリアナさんは(おな)男性(だんせい)(あい)した女性(じょせい)です」

「それにカインは(わたし)息子(むすこ)でもあるんです」


「そうか、失礼(しつれい)した」


(おう)言葉(ことば)()いてディアナはニコリと(わら)う。ディアナも謁見(えっけん)()から退室(たいしつ)した。

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