ナイトラン家
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンは別途で魔物を討伐していたガルドの部下達と合流する。ディアナとアベルの二人とはナイトラン家に戻って合流した。
「カインは騎士のスキルが目覚めたんだな」
アーレンはカインに聞く。上位魔人の攻撃でカインはたじろがなかった。カインに剛力と強靭があったと考えなければ説明が付かない。
「そうなの?兄さん」
「あぁ、そうだよアベル」
嬉しそうに聞くアベルのほうを見てカインは答える。一緒に聞いていたディアナと部下達も喜んだ。
「騎士のスキルが目覚めました」
アベルに答えてからカインはアーレンを真っ直ぐに見つめて伝える。
「良かったな」
「…はい」
カインはアーレンに答えた。アーレンは微笑む。
アーレンにはもう一つ聞きたい事がある。
「カインに回復されて重かった体が軽くなった」
「新しい回復魔法なのか?」
アーレンはカインに聞いた。
「新しい回復魔法?」
「…よく分かりません」
聞かれた事がカインにも分からない。
「私もカイン様に回復して頂いて体が軽くなりました!」
ナイトラン家にいた部下もアーレンに同調する。
「上位の魔人は「人間のスキルを使えなくする」と言っていた」
「そして体が重くなり、思うように動けなくなったんだ」
アーレンは説明を加えた。
『スキルを使えなく…』「あっ!えーと…」
「僕は長く騎士のスキルが封印されていました」
「そのスキルが目覚めたんですけど…」
「また封印されたくないので封印を回復する魔法を想像してたんです」
「それじゃないですかね、忘れてました」
気付いた事をカインは呑気に答える。
「スキルを使えなくする魔人だったんですね、気付きませんでした」
自動で回復させるカインは気付きようがない。カイン以外は唖然としている。