魔物の襲撃
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
ベットに寝かされたカインをアーレンは見守る。
「早く目覚めてくれ、カイン」
アーレンは呟いた。
建物の外が騒がしい。アーレンはカインの眠る部屋を出て建物の外へ向かった。
「うぅ…」
ガルドの部下が倒れている。そこには魔物がいた。
『魔物の襲撃!?』
外套を脱いで剣を抜き、アーレンは魔物に斬りかかる。
「我に従う雷の精霊…」
「サンダ・ブレイド」
斬りかかりながらアーレンは魔法で剣の刃を雷の刃に変えた。
『カインは魔力切れで意識がない、私が何とかしなければ!』
「サンダ・スラッシュ!」
カインと同じように剣と魔法の斬撃でアーレンは魔物を攻撃する。二重の雷斬撃が魔物を斬り裂く。魔物は魔石となった。
「我に従う癒の精霊…」
「我が魔力を糧として彼へ高位の治癒を与えよ、ハイ・ヒール」
アーレンは魔法で部下を回復させる。カインのように全回復とはいかない。
「大丈夫ですか?」
「魔人が…町に魔人が現れました、魔物を引き連れています」
「魔人が!?」
アーレンは直ぐに町へ向かおうとする。
「待って下さい!」
「あの魔人は…今までの魔人と違います、逃げて下さい」
「それを伝える為に戻ってきたんです」
部下はアーレンを止めた。
「言い訳に聞こえるかもしれませんが…」
「こんな魔物相手に普段なら不覚を取りません」
「あの魔人と対峙したからなんです」
部下が訴える。
「今までの魔人と違う…」
アーレンは呟いた。どういう事なのか分からない。
『しかし傷付く者がいる以上、逃げるわけにはいかない』
アーレンは覚悟した。
「アーレンさん」
「何があったの?」
アベルとディアナが駆け付ける。
「町に魔人が現れたそうです、私は町へ向かいます」
「お義母さん、アベルくん、彼を…そしてカインをお願いします」
部下とカインを託してアーレンは町へ向かった。