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島の宝  作者: つば
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日没までの魚釣り

平之瀬は、宝石が少し落ち込んでいる様子に気づき、何か気晴らしになることをしようと思った。夕食後、平之瀬は宝石に話しかけた。


「宝石さん、ちょっと気分転換に魚釣りでも行かない?ここの海はとてもきれいで、釣りも楽しめるんだ。」


宝石は驚きながらも、少しだけ気持ちが軽くなったようだった。「え、でも…今から?」


「うん、今からでも大丈夫だよ。日が沈む前に少しだけ行こう」と平之瀬が優しく誘った。


「分かった、行こう!」と宝石はうれしそうに答え、立ち上がった。


平之瀬と宝石は、釣り道具を持って家を出た。海辺に着くと、平之瀬が簡単な釣りの説明をしながら、釣り糸を垂らした。


「まずはこの釣り糸をキャスティングして、魚がかかるのを待つんだ」と平之瀬が教える。


宝石も真似して釣り糸を投げると、少し不安そうな顔を見せながらも、平之瀬と一緒に海を見つめた。


「この島の海はとても穏やかで、魚もたくさんいるから、きっといい経験になるよ。気軽に楽しんでね」と平之瀬は励ました。


しばらく静かに海を見つめていると、平之瀬がふと話しかけた。「宝石さん、島で何か気になることがあったり、困っていることがあれば、遠慮せずに言ってね。」


宝石は少し考えた後、ゆっくりと答えた。「実は…ちょっと寂しくて、ここでの生活にまだ慣れていないんです。でも、平之瀬さんとお母さんが親切にしてくれるので、少しずつ落ち着いてきました。」


「そうだったんだね。無理せずに、少しずつ慣れていけばいいよ。ここには、楽しいことや素敵な場所がたくさんあるから、きっと楽しく過ごせるようになるよ」と平之瀬が優しく言った。


その後、二人は海辺での釣りを楽しみながら、自然と笑顔がこぼれていった。魚が釣れるたびに、宝石の表情が明るくなり、少しずつ心の重荷が軽くなっていくのを感じた。


夕暮れの海辺でのひとときは、宝石にとって新しい環境に対する不安を和らげる大切な時間となり、平之瀬と宝石の間に新たな友情の絆が生まれた。

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