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島の春
「僕はこの島々が好きだ!」平之瀬は心の中で呟いた。これは僕たちが島の宝とは何かを見出す物語だ。
卒業式の日、平之瀬は先輩たちに別れを告げていた。「先輩たち卒業、おめでとう!」と、明るく言う平之瀬。
「平之瀬、後輩たちを頼んだぞ!」と慎吾先輩が微笑みながら言った。
「特に来年は中学生が二人だから、小学生をよろしくね!」と零先輩も続けた。
「はい! 二人ともお元気で!」平之瀬は力強く答えた。
一ヶ月後、平之瀬は家の前で母親に見送られながら、「いってきます!」と元気よく出発する。
「いってらっしゃい!」と母親が笑顔で手を振る。「知ってると思うけど、宝石さんを案内しなよ」と言い添えた。
「はーい、じゃあ!」平之瀬は頷きながら、島の学校へと向かう。
学校の扉の前に立ち、一息つく平之瀬。彼の心はこれからの新しい出会いと冒険への期待で膨らんでいた。扉が開くと、新たな一歩が始まる。宝石さんとの出会いが、どんな物語を紡ぐのか、彼の胸は高鳴っていた。