第94話 遠慮なんかしなくていいんだ
再会後のリモート報告会
風歌『英士さんが『想いの丈を沢山話しなね』って励ましてくれたから伝えたい事。聞きたかった事。話す事が出来ました』
夏輝「良かった」
心紀「英ちゃんは何て?」
風歌『いえ、まだです』
心紀「へ?」
(俺の方に先連絡して来たら俺が睨まれるじゃん)
トゥルルル
心紀「うげ、英ちゃんからだ」
夏輝「(心配した山乃くんが電話してきたのかしらね)どうして? 早く連絡した方が安心するんじゃないかしら?」
風歌『そうでしょうか? 余り何でもかんでも話したり連絡をしつこくしたら、迷惑になったりしませんか?』
──
英士『風歌ちゃんがオイラより先に、冴多ちゃんに話すとか……どういう事だろうね?』
心紀「英ちゃん、俺に嫉妬しなくても心配ないって」
──
風歌『そうでしょうか? 余り何でもかんでも話したり連絡をしつこくしたら、迷惑になったりしませんか?』
風歌『夏輝先生は、優しくて。勝手にお姉さんみたいって思っているから話を聞いて貰いたくなっちゃうんです……あの勝手にお姉さんとか。すみません』
夏輝「ふうちゃん……嬉しいわ。私もふうちゃんと、るなちゃんが妹みたいに可愛いって思っているから。謝らないで……私達3姉妹だね!」
風歌『夏輝先生……嬉しい! るなちゃんが喜びます!』
──
心紀「って事だから……それより何で、ふうちゃんが俺達に先に連絡して来たって分かった?」
英士『それは……』
──
涼也『るなちゃん? 連絡くれるかな? って待ってたんだけど……何かあった?』
るな『リョウくん。心配掛けてゴメンね。余り何でもかんでも話したり連絡をしつこくしたら、迷惑になったりしないかな? って思って……』
英士『という遠慮の固まりな事を言われた。と連絡が来た訳です』
心紀「ふうちゃんと全く同じセリフだね……」
英士『御厨くんがるなちゃんに』
涼也『ふうちゃんは山乃さんに連絡したかな?』
るな『『先に冴多先生と、夏輝先生に報告するね』って』
英士『……聞いたらそう話したって』
心紀「でしょうね。ふうちゃんが先に俺の方に連絡して来たんだからさ、睨まれる筋合い無いからね」
英士『だね……*人付き合いで大切な事は『尊敬』と『尊重』と『遠慮』ってアイドルさんが言ってたんだけど……風歌ちゃんとるなちゃんは遠慮し過ぎだよね……』
英士side
今までキミは
人にこれを言ったら悲しむんじゃないか ?
これを言ったら傷付けてしまう……
だから心にしまって置こう……
そうやって自分の想いや感情を抑えて来たんだよね
もう
そんな風に思わなくていいんだ
自分の
『想いの丈を沢山話しな』
って言ったじゃん
沢山、沢山聞くよ?
だから遠慮なんかしなくていいんだ
*国民的アイドルの赤色王子様の名言を使わせて頂きました
よろしくお願いします