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第88話 私悔しい!と、すげぇ破壊力…英士&風歌

 英士side


 PM18:30


 仕事を終えてスーパーで買い物して帰宅して。シャワーして


 -トゥルルル-


 風歌ちゃんに電話を掛ける


 風歌『はい』


 英士「ただいま風歌ちゃん」


 風歌『お帰りなさい英士さん』


 帰宅して、一息付いてから風歌ちゃんに電話を掛けるのが、オイラの楽しみ


 買ってきた刺身の盛り合わせに、ビールを用意してオンラインを繋いで


 風歌『お疲れ様でした。英士さん』


 毎回この言葉で疲れもぶっ飛ぶんだ


 このご時世だから仕方ないんだけどさ……直にこの言葉 言ってもらえないんだよ? 


 もうなんでだよ! 


 って思っちゃうオイラがいて


 英士「風歌ちゃん大丈夫なの?」


 風歌「……冴多先生に話を聞いてもらって。自分の想いをもっと出しなさいって言われたの」


 冴多先生ね。確かに


『風歌ちゃんをお願いします』


 って頼んだのオイラだけどさ……


 ちょっと、嫌だな……

 って、ムってしちゃうオイラ自身の小さに


 オイラってバカだな


 って思っていると


 風歌『凄く怖いの……逮捕……そこまでの事を望んでいたかな? とか……』


 英士「うん」


 風歌『お年寄り達に対して行なって来た行為は到底許される事じゃないもの……仕方ないよねって ……るなちゃんも同じなの……ここまでの事態になる前に。なんで訴えて来た事分かってもらえなかったんだろう……態度を改めてくれていたらここまでの事態にならなかったのにって……英士さん……色んな訳の分からない感情が渦巻いてるの」


 英士「 オイラも……ヤッタ! ……って思ったの一瞬だけだったよ。こんな重い事受け止めるには、余りにも事が重大すぎてさ……」


 風歌「ええ。でも……やっぱり、お年寄り達を苦しめたのは許せなくて……るなちゃんを ……病気になるまで追い詰めて許せないのっ! 一生懸命助けてくれた英士さんの想いを汲み取る事もしないでっ! 許せなくてっ! パパの想いを全然理解しようとしないでっ! 許せない! って」


 英士「風歌ちゃん自身の事は? 自分が入ってないじゃんか。オイラは許せないけどね」


 風歌「…… あの人が許せないのはもちろんだけど……施設の他の職員達。施設の対応。そして、会社の態度も許せないの」


 英士「全く同じだね。風歌ちゃんを命を落とし掛けるまで追い込んだんで…… るなちゃんを病気になるまで追い込んだんだ……本当に腹が立って仕方ないよ…… それ相応の罰を受けてもらわないとだよね…… 司法の場で裁いてもらってさ、施設と会社がどう変わるかは見届けるまで終わらないけど……もうね。そこに捕らわれてたくないの。 新しいトコに進みたいんだ……」


 風歌 「私も……新しいトコに進みたいの。進む為に言うね……私毎日苦しかったわ……何でそこまでされなきゃいけないの? って。疲れが溜まったり、不安に襲われた時に、頭が痛くなるようになっちゃったの……悔しいよ……英士さん……私悔しいの! でも、正義が不正義に勝ったんだもん! これでやっと次のトコ進める! 進むんだから!」


 英士「 風歌ちゃん。勇気をだして 頑張ったね。 自分の想いが言えて偉かったね」


 風歌「勇気を出して頑張れたのは、英士さんのおかげです。 私をいつも励ましてくれて。見守ってくれて。英士さんがいたから……私は勇気出して頑張れたんです」


 英士 《……》


 すげぇ破壊力だね……


 そう来るかね


 もっと、自分の想いを

 遠慮なくベラベラ話しなよ


 って思ったけど……


 強烈過ぎでしょ


 けど


 時々強烈なモノ落として来て


 オイラを驚かせてくれる

 風歌ちゃんが好きなんだから


 英士「風歌ちゃんは、時々、色んな事や柵から解放されたいとか考えてるオイラに、風歌ちゃんには捕らわれていても構わない。って思わせてくれる唯一の人で。 そんなオイラを好きだって言ってくれる稀有な人で。気持ちをざわつかせる事が出来る唯一の人、なんだからね?」


 お返しにそう返して上げました


 ポッ


 漫画みたいに

 分かり易いリアクションで


 頬っぺたを真っ赤にした


 風歌ちゃん


 可愛いなぁ


 まだ、問題が何一つ解決したわけじゃないけど


 さっきまでの憂鬱が


 風歌ちゃんのおかげで晴れたなぁ


 なんて思ったんだ








よろしくお願いします

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