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第86話 冴多先生のお説教. お悩み相談室

 るな『冴多先生。お待たせしました……』


 泣きそうな表情の女の子が二人並んで座ってる


 心紀「るなちゃん。具合悪いのにごめんね。大丈夫 ?」


 るな『はい。大分落ち着きましたから……大丈夫です 』


 余り大丈夫そうな顔には見えないんだけどね……二人とも


 心紀「それなら良かった……種橋の話を聞いてさ。二人とも大丈夫かな? って 心配だったから……」


 風歌.るな『ありがとうございます。冴多先生。心配して頂いて。大丈夫です 』


 心紀「ふうちゃん、るなちゃん? 本当に大丈夫なのかな? 最初にこの話を聞いて……どう思った ?」


 俺がそう言うと

 伏し目がちだった、ふうちゃんとるなちゃんがパッと顔上げて


 大きな瞳に涙を溜めながら


 俺を見つめて……


 心紀「本当の想いを言ってもいいんだよ?」



 風歌.るな『怖い ……』


 心紀「怖い……何故そう思ったの?」


 るな『これからどうなるんだろう? って……逮捕とか、そこまでの事を望んでいたかな? って分からなくなって……けど、お年寄り達に対して行なって来た行為は、 到底許される事じゃなかったんだから……仕方ないよねっ……て思ったり ……」


 ふうちゃんが頷いている


 風歌『ここまでの事態になる前に、なんで訴えている事を分かってもらえなかったんだろう? 分かってもらえる様に伝えなかったんだろう……って。態度を改めてくれていたらここまでの事態にならなかったのに……って……もう訳の分からない感情が渦巻いているんです』


 るなちゃんも頷いて


 心紀「 ホントにね。逮捕とかよっぽどの事だもん。 一瞬は良かったった。ってなるかもしれないけど。 素直に喜ぶなんて気には到底なれない事態だもんね」


 風歌.るな『はい 』


 心紀「今の想いを、源本さん、英ちゃん、ミクくんにも話してみ」


 風歌.るな『でも……だって……』


 心紀「何も話してくれない方が、心配するに決まってるでしょ?」


 風歌.るな『冴多先生 ……』


 心紀「それじゃあ、ふうちゃんと、るなちゃんが反対の立場で。パパと、英ちゃんと、ミクくんが大丈夫そうに見えないのに『 大丈夫』って言っていたらどう思う? 何も言ってくれないのって 」


 風歌.るな『心配で仕方ないと思います』


 心紀「そうでしょ? 二人は優しい女の子だからね。 相手の事を考え過ぎて、想い過ぎて我慢しちゃうんだよね? でもね、話してくれた方が『嬉しい』って言ってたよ。特にパパがね。ふうちゃんは英ちゃんに。るなちゃんはミクくんに。少しずつ自分の事話せるようになったじゃない。パパが『なんで俺には話してくれないんだって』寂しそうに呟いてたよ?」


 あぁ……女の子泣かせちゃった……

 ──

 お悩み相談室

 の後


 夏輝「冴多くん、お疲れ様」


 心紀「 夏輝さん。二人の気持ちは分かりますよね。 『ママに逢いたい』って言ったら、育ててくれたママがどう思うだろう? 『パパが好き』って言ったら、 実のパパがどう思うだろう? とか……」


 夏輝「 そうね…… 親の立場からは、そんな想いも全て受け止めるよ。って思う事も。娘の立場からすると…… 悩むし苦しい事よね……」


 心紀「少しずつ追々と自分の想いを話せる様になれればね……まぁそれは、お姫様達の王子様達が頑張るだろうし…… 俺も頑張らないとだよね……自分の想っているお姫様の想いとか悩みを聞いてあげる事の方が……優先じゃんね? 夏輝さん」


 夏輝「…… それって、冴多くんが私の想いを聞いてくれるって事?」


 心紀「……それって、俺に夏輝さんの想いを話してくれるって事?」



よろしくお願いします

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