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第7話 微笑えむ貴女と涙する貴女

 涼也side


 今日は休日


 ふうちゃんに逢いに行こう


 -みんなの部屋-


 冴多先生や、主治医の先生に断りを入れずに来たから……


 風歌『絵は得意ですか?』


 英士『まぁ、好きかな』


 風歌『犬の絵を描いてみて下さいませんか?』


 部屋に入れなかった……


 昨日の今日出逢ったはずの……ふうちゃんと山乃さん……なのに


 微笑えむ貴女



 ふうちゃんに逢う事無く、家に戻ると


 涼也「るなちゃん」


 部屋の前に、ふうちゃんの従姉の、るなちゃん


 るな「ご、ゴメンなさいリョウくん……」


 涼也「こんな雨の日に……濡れてんじゃん。タオル貸してあげる。上がって」


 母は出掛けて留守だし

 平日だから父は仕事でいない


 こんな雨の中を尋ねて来てくれたるなちゃん。体調崩しているのに……ふうちゃんと、るなちゃんは、俺の幼なじみだ


 るな「ゴメンね。コーヒー迄煎れて貰って……あの……ふうちゃんの事を相談しに行くって。協力してくれそうなの?」


 涼也「……うん。優しそうな人だったよ。施設側に訴えてもダメだからね。例えば、Twitterとかで何があったか訴える方法もあるって話しになってさ……」


 るな「そっか……世間の人に不正義を知って貰うんだね」


 涼也「そういう事。倫さんも『もう泣き寝入りはしない。風歌の受けた仕打ちを晴らすんだ』って。自分でも訴えるけど山乃さんに記事を書いて貰いたいって言ってたよ」


 るな「リョウくんは? ふうちゃんの為に、これからも施設側と戦うの? 会社からは辞めろって言われて……私、リョウくんか傷付けられるのは耐えられないのっ」


 涼也「るなちゃん。俺は、るなちゃんに酷い事してくるヤツラが許せないんだよ」


 るな「ふうちゃんが……でしょ? リョウくんは……ふうちゃんが好きだからっ。ふうちゃんの無念を晴らす為に……」


 るなちゃん……

 確かにね。俺はふうちゃんが……


 涼也「るなちゃんも、ずっと嫌がらせされて心が疲れただろ? 市の職員達に俺は本気で怒っているの。お年寄りや、るなちゃん、弱い立場の人達を傷付けている事に。これから皆に。世間に知って貰うから。るなちゃん! 俺は、るなちゃんも守りたいんだからね?」


 るな「リョウくん……ゴメンなさい。私も負けたくないよ……」


 るなちゃんが、俺を慕ってくれている事は、気が付いてたよ……


 ふうちゃん想いの優しい、るなちゃん……


 泣いちゃった、るなちゃん……


 涼也「頑張ろうね。るなちゃん」


 もう、キミを傷付けさせたりしないんだ……




よろしくお願いします

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