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第63話 動き出したお年寄り達①

 介護施設 PM14:00


 涼也side


 涼也「吉井さん、ここで油売ってて良いの?」


 吉井「こ、こで、おしぼり、た、たんで……るじゃ、ない……か」


 涼也「そうなんだけどさ」


 俺は今日は早番勤務 (06:30~15:30)で

 見守りが特に必要なお年寄り8人が

 昼夜過ごす部屋 《見守り室》の担当をしていた


 吉井さんは、右方半身麻痺がおありなんだけど

 杖や、車椅子で移動されたりとされるから


 他の入居者様達 《30名》と

 デイルームで日中は過ごされているんだけどね


 今の時間は入浴の時間だけど

 吉井さんは今日は入浴日では無いし(一人週3回)


 おしぼりたたみをしているから

 確かに油は売って無いよね


 吉井「も、んく……い、えない、はず……だ むこ、うも、ここも、りょうく、ん、たちに、まかせ、きりな、んだ から」


 涼也「吉井さん……」


 吉井「よ、うぼ、う、を……だす ことに、した」


 涼也「月一回 《つきいちかい》?」


 英士「月一回。とは名ばかりで。 いつの間にか入居者の要望さえ聞こうとしなくなった、施設側に怒ってるんですもんね」


 山乃さんは三日前から、介護サービス会社側の実習生として介護施設に入り込む事に成功していた

 ──

 英士『介護サービス会社の社長さんがね、 交渉したんでね。Noなんて言えるわけないもんね? いろんな証拠とかさ、こっちが握ってるんだから』


 涼也『怖っ、けど、確かにね、NOとは言えないですよねぇ』

 ──

 吉井「ああ、ふうちゃん、るなちゃん……を、かんにん、ぶ、くろの、おが、き……きれ、たんだ、りょうくんが、がん、ばっ、て……る、のに」


 あまり上手く話す事が出来ない吉井さんが

 一生懸命に話をして下さって


 俺達の為に怒って下さっているのが

 嬉しくて……















よろしくお願いします

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