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第31話 俺にもその優しさ、分けてちょうだいよ…

 るな「そんな……リョウくんは悪くないよ」


 涼也「優しいね。るなちゃん。十二指腸潰瘍を患ったんだもん。いっぱい苦しさを訴えて良いのにさ、繰り言言わないで。ふうちゃんの事を気遣って。芳井さんが嫌な思いさせられてないかな? って。他のお年寄りや、介護サービス会社の職員の心配ばかりして」


 るな「だって私の為に、皆沢山叱られれたのよ? ふうちゃんだって……事実をねじ曲げられて……」


 俺が守ってやる


 涼也「俺にもその優しさ、分けてちょうだいよ……」


 るな「さっきも言ったね? どういう……意味?」


 涼也「もちろん俺にも、ずっと優しいのは分かってるの。 けど、るなちゃん誰にでも優しいんだもん 。俺にもその優しさ、分けてちょうだいよ……って思っちゃうんだもん」


 そう言った瞬間、瞳を潤ませたるなちゃん


 また泣かせちゃった ……ゴメンね


 涼也「俺が守ってやるって。その内に、ふうちゃんに好きな人出来そうだな。って感じる様になって。気が付いたらるなちゃんの『その優しさ、俺にも分けてよ』って 思う自分がいて。 るなちゃん、今まで沢山泣かせてゴメンね。 気が付くのが遅くてゴメンね…… 俺が守りたいのは、るなちゃん。優しくして欲しいのも、優しくしてあげたいのも、るなちゃんだから」


 るな「嘘……」


 涼也「ホント」


 るな「私だって……リョウくんを守ってみせるもん! 優しくするから…… 私だけに優しくしてよぉ」


 うん。優しく してあげたいって言ったはずなんですけどね……


 自分の思いを、ハッキリ言ったと思ったら……また飛んでもない爆弾落としてさ! 


 るなちゃん! 可愛すぎでしょ! 


 涼也「ところでるなちゃん…… 部屋の模様替えしたんだね 。淡い黄色のシーツとか、花柄のカーテンとか可愛いね」


 るな「……私じゃないもん。ママだもん。頼んでもいないのに……」


 そ、そうなんだ……まあ確かにるなちゃんは、モノトーンとかの落ち着いた色合いの似合う女の子だからね……


 数日前、るなちゃんがお風呂に入ってる間に 、見事にシーツとカーテンを模様替えしてたんだって……


 涼也「時々母親って頼んでもない事するよね! アハハ!」


 るな「 笑うなんて酷い。リョウくん……うふふっ、いたっ」


 笑うとしてお腹に痛みが走っちゃったみたいだ。るなちゃん


 涼也「ゴメンるなちゃん……」


 追い詰めたヤツら許さねぇから……守るよ……















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