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第30話 自分の愚かさに、自分が許せなかった…

 るなside


 涼也『俺にもその優しさ、分けてちょうだいよ……』


(どういう事? リョウくん)


 涼也「どうしたらいいんでしょうね? 誰にでも優しくて。遠慮しぃで。自分の思いを後回しにしてでも、他の人事を優先に思って。時に人の心の痛み迄背負って泣く女の子は」


 それって……


 るな「ふうちゃんは優しいから……」


 涼也「確かにね」


 うん……


 涼也「同じタイプだね。二人は。あの日から二人して自分の感情を中々みせてくれなくなってさ。悪い事したよね」


 るな「リョウくんは悪くないじゃない……私が……」


 涼也「もう! 困った子だね。俺、嬉しかったのを覚えてるよ」


(迷惑……じゃなくて?)


 涼也「迷惑だったんじゃ……とか思っているでしょ?」


(リョウくん何で……)


 るな「リョウくん……何で何でも分かるの?」


 涼也「ね?」


 るな「リョウくん、何でも見え過ぎちゃうのって苦しくない?」


 涼也「るなちゃんは分かってくれるんだね……それはふうちゃんも」


(……リョウくんが話そうとしている事……胸がギュってなるよ……聞きたくないって思う自分がイヤ……)


 涼也「あの日から、お互いにお互いを思って触れない様にってしてきたよね」


 るな「何でふうちゃんに思いを伝えなかったの?」


 涼也「ふうちゃんの思いはどうなんだろう? の方が強かったんだ。本当に俺の思いもどこにあるか分からなかったし……るなちゃんは気が付いてない? ふうちゃんの変化に」


 るな「山乃英士さん?」


(『私の、弾いた曲を悲しい』って『紙芝居の挿し絵描いて下さるって』メールで紹介してくれた人?)


 涼也「俺が自信無くて動けなかったのってそういう事なんだよね」


 るな「リョウくん……大丈夫?」


 涼也「るなちゃん。相手を思う余りに遠慮して、自分の思いを伝える事を躊躇しちゃうるなちゃんをがさ、心配だった」


(ゴメンね……リョウくん)


 涼也「あの日ふうちゃんを助けられなかった時に後悔したのに。るなちゃんがさ、精神的に追い詰められていたのに気遣う事しないで、アイツらの言葉とかを録音する事を優先して……種橋達に思いをブツケタ後に倒れたるなちゃんを見て自分の愚かさに、自分が許せなかった……」
















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