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第16話 微妙な関係


 今日は紙芝居の日


 俺は、倫さんと共に病院に向かった


『リモートで見て頂く事になります』


 って説明受けて、応接室に入ると山乃さんがいて……直前に聞こえてきた山乃さんの大爆笑


 俺達に背を向けて座っている先の画面にはふうちゃん……大爆笑する程の何かがあったって事だよね? 


 倫さんも一瞬、微妙な表情をして、息を飲んで……


 胸の奥がチクりとした……何だろう……山乃さんとふうちゃんの目と目で会話する感じ……


 ふうちゃんと、山乃さんが出逢った時から……気が付いてた……


 ふと、気配を感じたのか山乃さんは、後ろを振り向き


 英士「こんにちは」


 倫「こんにちは」


 涼也「こんにちは……」


 倫さんが、山乃さんの座るのソファーセットの、はす向かいの席に座ったから、俺は山乃さんの隣に……


 ソファーに座ると


 風歌『リョウくん?』


 ふうちゃん……


 あ、目を潤ませてくれるの? 


 風歌『るなちゃんは?』


 涼也「るなちゃんは家から紙芝居を見るから」


 瞬間、表情を無くしてしまったふうちゃん……


 鋭いふうちゃんだから、るなちゃんに何かがあったって感じ取ったのかも……


 ──


 小学生の一年生の時に数人で集まって、良くある話題


『だれがすき?』


 の話題


 無邪気に、クラスの女の子が


『るなちゃんはみくりやくんだよね?』


『イエーイ』


 本人が言う前にさ……


 可哀想に人見知りな、るなちゃんは恥ずかしそうにさ、うつ向いちゃって……


 空気読めないの? 今度はふうちゃんに


『ふうちゃんは……』


 風歌『わかんないのっ』


『ふうちゃんはだれがすき』


 を遮ったんだ……


 るなちゃんは泣き出しちゃって……悲しい表情でふうちゃんは困った様に……


 だから、ふうちゃんの好きな人は聞けなかった


 いつも3人でいた


 ふうちゃんは、るなちゃんと一緒じゃなきゃ俺と遊ばなかった……


 るなちゃんも、ふうちゃんと一緒じゃなきゃ俺と遊ばなかった……


 微妙な関係……その時以来


 俺の中で、ふうちゃんの心の中には誰がいるの? 


 その気持ちがあるのを、ふうちゃんも、るなちゃんも分かっていて……


 微妙な関係が崩れ始めたのを、俺は感じていた……


 何か、別の感情も芽生え始めたのも感じていた……


 ──


 風歌『るなちゃん……』

























よろしくお願いします

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