第116話 少し先の夢見る未来①(倫&風音)
倫のマンション
9月10日に無事入籍を済ませた俺達
それから2ヶ月……
倫『風音大丈夫なのか? 俺、やっぱり今からそっちに……』
風音「ダメよ倫くん。しっかり会社の事をしなくては。それに……倫くん、私、今、丁度医者から戻って来てマンションでのんびりしているから大丈夫よ。仕事終わって帰って来たら……お話するから。お仕事頑張って!」
バリバリのキャリアーウーマンの風音
家事能力はどうなんだろう?
なんて。失礼な事を 思ってた俺を
ぶん殴ってやりたいぐらいな。風音
そんな風音が
『ちょっと体調が優れないから……仕事休むね』
なんて言い出して
『医者に見てもらった方が……良いんじゃないか?』
なんて、心配するぐらいに顔色が優れなくて
何科に診てもらえばいいんだろう? パニックになった俺に、努めて冷静な風音は
『大丈夫よ』
なんて……『そっちに行く』 言い掛けた割には、実のところ、何科で見てもらったのか、はっきり分かってない俺
マンションに戻ると
確かに顔色も良く。 少しすっきりした表情してる
風音「来年の秋頃かしらね。倫くん」
倫「は? 秋? 何が?」
はっきり言って、風音の言ってる事が分からなかった俺……
風音「倫くん…… 赤ちゃん授かりました」
あか……ちゃん……
心の中で呟いてみる
静かに涙している風音
愛しくて……
そっと、風音の華奢な身体を引き寄せて抱きしめると
倫「ありがとう風音……」
俺も涙が溢れて止まらなかったんだ
──
桜王家リビング英士&涼也&心紀リモートにて
風歌「パパ……ママ……おめでとう……とても嬉しい!」
るな「パパ、風音さん! おめでとう! 私、凄い幸せ!」
二人の大切な娘からの言葉、俺はすげぇ嬉しかった
よろしくお願いします