第105話 父の哀愁と願い(英士へ)
午後 桜王家リビング
食欲は湧かなかった……この後……また心揺さぶられるかと思うと……
ハッキリ言ってメンタルがキツかった……
けど、真摯に英士くんに向き合おう……
英士「倫さん、本日はお忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました」
倫「イヤ……」
半端ない緊張感を漂わせている……英士くん
それは俺も……
そして姉貴……
英士「倫さん。月乃さん。風歌さんと結婚の約束を致しました。必ず幸せにすると誓います。風歌さんとの結婚をお許し頂けないでしょうか?」
月乃「英士くん……風歌は、仁さんが『目に入れても痛くない』『ポケットに入れておきたい』大切過ぎて、 《誰の目にも触れさせたく無い》。でも《いろんな人に自慢して歩きたい》そんな矛盾した想いを抱くほどに溺愛していたの。そして……血が繋がっていなくても『俺の娘だ』って。私も風歌が愛しいの…… 英士くんは、風歌が心から愛した人だもの……信じるわ貴方を……永遠に、風歌を慈しみ愛してあげて下さいね」
英士「はい。月乃さんお約束致します」
そんな風に先に姉貴に言われちゃったらさ……
まぁ、英士くんは信頼出来る男……だよな
倫「風歌は、小さい頃から周りの様子を見過ぎて、時に人間関係を円滑にする為に、望むモノを諦めてしまう様な子供だった。 今回の事では、キミのおかげで風歌は、自分の想いを最後まで諦める事なく頑張る事が出来たんだ。感謝しているよ」
英士「ありがとうございます」
倫「キミに対して不安なのは、出逢ってまだ半年だろう? お互いに相手の事を分かっていると言えるのか? って事。そう言って反対する材料を探そうとしたんだ……けど、紙芝居の日にキミが風歌に対して大爆笑しているのを見て、人見知りな風歌が英士くんに心を開いていると。あの頃、風歌は夢と現実の狭間で苦しんでいたのに……キミとは現実の世界で対してるんだなって感じたんだ……風歌は純粋過ぎたり、自分の想いを中々人に 伝えられなかったりで、時に深く傷付いて来たんだ。俺の願いはもう二度と、風歌が傷付いたり泣いたりする事がありません様にって事……もしも英士くんが風歌に……もう二度と立ち直れない程の心の傷を負わせた時には。二度と風歌には逢え無くなる……と。俺が逢わせる事無い……と。心に留めて置いてくれ。その覚悟で生涯風歌を愛すると……俺に向かって誓う事が出来るか? 英士くん?」
英士「はい。一生涯、風歌さんを守り抜き。愛する事を誓います」
倫「英士くん……風歌を幸せにしてあげて下さい。宜しくお願いします」
英士「はい。 こちらこそ、どうぞ宜しくお願い致します。 本日はお時間を作って頂き、本当にありがとうございました」
──
月乃「大丈夫? 倫……」
倫「姉貴は? 大丈夫なのか? 二人続けてはさすがに苦しくて辛いけどな……とても悲しくて……寂しくて……悔しい? とか、いろんな感情が渦巻いてるけど…… 間違いなく、風歌は幸せになれる。るなの時と同じセリフだけど……風歌は良い相手に望まれ、そして選んだ……本当に良かったって思う……だから俺は、心から二人を祝福するよ」
姉貴が目頭を押さえ涙している……風歌とるな
二人同時……だもんな……
沢山想う事はあるよな……
仁さん……風歌を心から愛してくれる男が現れちゃったよ……
俺は仁さんに、風歌と英士くんを見守ってあげて欲しいと伝え
二人に幸あれ……
と願ったんだ
午後 桜王家リビング
食欲は湧かなかった……この後……また心揺さぶられるかと思うと……
ハッキリ言ってメンタルがキツかった……
けど、真摯に英士くんに向き合おう……
英士「倫さん、本日はお忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました」
倫「イヤ……」
半端ない緊張感を漂わせている……英士くん
それは俺も……
そして姉貴……
英士「倫さん。月乃さん。風歌さんと結婚の約束を致しました。必ず幸せにすると誓います。風歌さんとの結婚をお許し頂けないでしょうか?」
月乃「英士くん……風歌は、仁さんが『目に入れても痛くない』『ポケットに入れておきたい』大切過ぎて、 《誰の目にも触れさせたく無い》。でも《いろんな人に自慢して歩きたい》そんな矛盾した想いを抱くほどに溺愛していたの。そして……血が繋がっていなくても『俺の娘だ』って。私も風歌が愛しいの…… 英士くんは、風歌が心から愛した人だもの……信じるわ貴方を……永遠に、風歌を慈しみ愛してあげて下さいね」
英士「はい。月乃さんお約束致します」
そんな風に先に姉貴に言われちゃったらさ……
まぁ、英士くんは信頼出来る男……だよな
倫「風歌は、小さい頃から周りの様子を見過ぎて、時に人間関係を円滑にする為に、望むモノを諦めてしまう様な子供だった。 今回の事では、キミのおかげで風歌は、自分の想いを最後まで諦める事なく頑張る事が出来たんだ。感謝しているよ」
英士「ありがとうございます」
倫「キミに対して不安なのは、出逢ってまだ半年だろう? お互いに相手の事を分かっていると言えるのか? って事。そう言って反対する材料を探そうとしたんだ……けど、紙芝居の日にキミが風歌に対して大爆笑しているのを見て、人見知りな風歌が英士くんに心を開いていると。あの頃、風歌は夢と現実の狭間で苦しんでいたのに……キミとは現実の世界で対してるんだなって感じたんだ……風歌は純粋過ぎたり、自分の想いを中々人に 伝えられなかったりで、時に深く傷付いて来たんだ。俺の願いはもう二度と、風歌が傷付いたり泣いたりする事がありません様にって事……もしも英士くんが風歌に……もう二度と立ち直れない程の心の傷を負わせた時には。二度と風歌には逢え無くなる……と。俺が逢わせる事無い……と。心に留めて置いてくれ。その覚悟で生涯風歌を愛すると……俺に向かって誓う事が出来るか? 英士くん?」
英士「はい。一生涯、風歌さんを守り抜き。愛する事を誓います」
倫「英士くん……風歌を幸せにしてあげて下さい。宜しくお願いします」
英士「はい。 こちらこそ、どうぞ宜しくお願い致します。 本日はお時間を作って頂き、本当にありがとうございました」
──
月乃「大丈夫? 倫……」
倫「姉貴は? 大丈夫なのか? 二人続けてはさすがに苦しくて辛いけどな……とても悲しくて……寂しくて……悔しい? とか、いろんな感情が渦巻いてるけど…… 間違いなく、風歌は幸せになれる。るなの時と同じセリフだけど……風歌は良い相手に望まれ、そして選んだ……本当に良かったって思う……だから俺は、心から二人を祝福するよ」
姉貴が目頭を押さえ涙している……風歌とるな
二人同時……だもんな……
沢山想う事はあるよな……
仁さん……風歌を心から愛してくれる男が現れちゃったよ……
俺は仁さんに、風歌と英士くんを見守ってあげて欲しいと伝え
二人に幸あれ……
と願ったんだ
よろしくお願いします