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第104 父の哀愁と願い(涼也へ)

 約束の日


 午前中 桜王家リビング


 涼也「倫さん、本日はお忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました」


 倫「イヤ……」


 半端ない緊張感を漂わせている……涼也くん

 それは俺も……


 そして姉貴……


 涼也「倫さん。月乃さん。るなさんと結婚の約束を致しました。必ず幸せにすると誓います。るなさんとの結婚をお許し頂けないでしょうか?」


 月乃「涼也くん……るなは、仁さんが『目に入れても痛くない』『ポケットに入れておきたい』大切過ぎて、 《誰の目にも触れさせたく無い》。でも《いろんな人に自慢して歩きたい》そんな矛盾した想いを抱くほどに溺愛していたの。私もるなが愛しいわ…… 涼也くんは、るなが心から愛した人だもの……信じるわ貴方を……永遠に、るなを慈しみ愛してあげて下さいね」


 涼也「はい。月乃さんお約束致します」


 そんな風に先に姉貴に言われちゃったらさ……

 まぁ、涼也くんは信頼出来る男だから


 倫「るなは、小さい頃から人見知りで、あまり人と上手く話せない様な子だったけど。 例えばキミの事を良く言わない人間がいたら、いくつも涼也くんの良い所を言って庇う様な子供なんだ。って姉貴にも、仁さんからも聞いてたんだ。 今回の事では沢山、るなの為に頑張ってくれたキミを見て。キミの良い所を俺も……目の当たりにしたしね。涼也くん、俺はキミを信じるよ」


 涼也「ありがとうございます」


 倫「るなは純粋過ぎたり、自分の想いを中々人に 伝えられなかったりで、時に深く傷付いて来たんだ。俺の願いは……もう二度とるなが傷付いたり泣いたりする事がありません様にって事……もしも涼也くんが、るなに……もう二度と立ち直れない程の心の傷を負わせた時には。二度とるなには逢え無くなる……と。俺が逢わせる事は無い……と。心に留めて置いてくれ。その覚悟で生涯るなを愛すると……俺に向かって誓う事が出来るか? 涼也くん?」


 涼也「はい。一生涯、るなさんを守り抜き。愛する事を誓います」


 倫「涼也くん……るなを幸せにしてあげて下さい。宜しくお願いします」


 涼也「はい。 こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。 本日はお時間を作って頂き、本当にありがとうございました」


 ──


 月乃「大丈夫? 倫……」


 倫「姉貴は? 大丈夫なのか? ……とても悲しくて……寂しくて……悔しい? とか、いろんな感情が渦巻いてるけど…… 間違いなく、るなは幸せになれる。るなは良い相手に望まれ、そして選んだ……本当に良かったって思う……だから俺は、心から二人を祝福するよ」


 姉貴が目頭を押さえ涙している……


 仁さん……るなを心から愛してくれる男が現れたよ ……


 俺は


 仁さんに、るなと涼也くんを見守ってあげて欲しいと伝え


 二人に幸あれ……と願ったんだ


















よろしくお願いします

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