2話 ---到着挨拶---
修練場では20人ほどが剣技をぶつけあったり、型稽古をしていた。
「おはようございます、フィロルウェイン様。ファルシオン様。」
爺さんが慇懃に挨拶してくる。
「おはようございます、団長殿。」
「おはようございます。だんちょうどの」
爺さんは周りを見回し
「訓練中断!集合!」
おー! さすが騎士団。
団長の号令で集まると同時に整列してる。。
「今日より我々の訓練に御参加されることになった当主御子息のフィロルウェイン様とファルシオン様だ。」
皆の騎士団略式敬礼に対し、こちらも返礼する。
ハルの返礼もびしっと決まった。うん、カッコいいぞ。
「ご紹介にあずかりましたフィロルウェインとファルシオンです。当主子息と言う身分ではありますが、この場では技の教えを請う身。我らに敬語は不要です。ただの『ヒロ』と『ハル』として、私の侍従『ドコデ』『モドア』と共に、皆と同様に鍛えて下さいますようお願いします。先輩方。」
「おねがいします。せんぱいがた。」
皆、多少困惑顔だ。
「フィロルウェイン様、ファルシオン様。それでよろしいので?」
爺さんが心配顔で聞いてくるが
「はい。よろしくお願いします。『師匠』」
「ん?『師匠』とな。ならばそなたらは他の者同様、我が弟子。存分に剣技を叩き込もうぞ。」
「はい。師匠」「はい。シショー」




