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2話 ---事実検証---
おはようございます。
外が白み始めた頃に目が覚めました。
そばには僕の手をしっかり握りしめながら青髪の侍女がベッドに突っ伏してます。
一晩中僕に付いていてくれたようです。
とりあえず状況確認します。
『僕』にとっては違和感がないのだが『俺』の立場からするとここは
内装が中世ヨーロッパ風。
⇒転生ものではテンプレではあるが、これだけでは説得力がない。
髪の色が、父は赤毛で、侍女は青、侍従は黄色や緑。
赤系、黄色系はともかく、青系緑系はありえんでしょう。
⇒いやいや、単なる染髪好きの一族かも知れないぞ。ってそこは無理があるでしょ。
魔法があれば完璧なんだが。
そういえばこの時間に起きた記憶ないな。
侍女を起こさない様、僕はそっとベッドから降ります。
バルコニーに出てみると、白み始めた空。
太陽が出る前なのか、右手の空に明けの明星が一つ、二つ。えっ?
左手には、(^_^)顔の満月が。あれっ? 餅つき兔でも蟹でもないぞ。
異世界である。
(少なくとも地球ではない)