9話 ---試食時間---
ダメだとは思うが最初の5個を食べて見よう。それと侍女たちにも意見を聞いてみよう。
彼女たちは一緒に食べる事を渋ったが、
『これもお役目です』
とラーヤに説得してもらい、いざ試食。
う~ん。やはり泡ができていたか。食感が悪いな。
自内辛評していると。
「あま~い!」
「おいしい~」
「プルプル~」
姦しい。
初めて食べると、失敗作でもこうなるか。味自身は変わらないからね。
3番目の作も食感を確認しよう。
「なめらか~」
「ちょっとトロっと」
「これはこれで♡」
再加熱が少し足らなかったか。
となると2作目がベストっぽいな。
「坊ちゃま。ご依頼の品。作ってもらいました。」
と、ちょうどそこへ侍従君が戻ってくる。頼んだものが完成したようだ。
ちょっとまだ熱いが、味を確認。ん、甘苦い。あの拙いレシピで作ってもらったにしては上出来。
小皿を用意してもらう。
端をスプーンで押さえて、ひっくり返して。[プルン]
ここに作ってもらったソースをかけて。
さあどうぞ。
侍従君も一緒に。
[そんな恐れ多い]とうろたえているが、君が、座ってくれないと試食が進まないのです。
そのままだと侍女三人娘に睨み殺されますよ。
ラーヤの『これもお役目です』説得で座ってもらい…
<プルン>…
<プルン>…
<プルン>…
<プルン>…
「「「「おいしい~~!!!!」」」」
プリン、完成である。




