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ERRORsGAME  作者: あああ
チュートリアル ゲーム開始
11/39

第十話 世界の闇、龍・鳴橙

ベルフェゴールSide

後はこの子だけ。


「ん」


「あ」


時速八十キロで突っ走っていた車は、曲がり角に差し掛かり、コースアウト。

横の森に入ってしまった。


「わわわわわわ」


「チッ!」


その少女の胸ぐらをつかみ、飛び降りる。車は、木にぶつかり大破。炎が上がり、木に燃え移る。

そしてすかさず、首を絞める。


「うっ‥‥」


「動くな。少しでも動けば首をへし折る」



清道side

「姉御!そんなのに構ってる暇ねぇだろ!!」


俺たちのすぐ横を車が何台も通り過ぎていく。折角ライバルを何人か減らしたってのに。


「そんなのとはご挨拶だね。フォルテシモ」


黒い球場のナニカの形がfに変わる。そして車の方に飛んでいく。


ピアニシモで急激にスピードが落ちた。じゃあフォルテシモは…‥まずい


フォルテシモが当たる瞬間、俺は車の扉を掴んだ。

その瞬間、車が時速百キロ近くになり走り出した。


「うおおおおおおおおおおお!!!???」


「あ、置いてかれたね。明さん」


「ええ、後から八つ裂きにして差し上げましょう」


なんだろう、凄く嫌な予感がする。


何とか両手を使い、ハンドルを握ることに成功した。しかしまだ、座席に座れていない。

プルルルルルルルル‥‥携帯端末が鳴る。


(こんな時に!)


携帯端末を片手で取り出し、応答する。


「何だってんだよ!!クソアマ!!」


「ねぇ、能力を解除してくれないかな」


(マジかよ。あんにゃろー、捕まりやがったのか)


「…‥、おい、お前の相方はどこ行った」


「え‥‥…曲がり…がッ!!」


曲がり角、その近くね。


「いいか、天音。俺の言うことに一切返事をするな。表情にも出すな。適当に相槌を打ってる

 ふりでもしてろ。いいな!!」


「…‥‥」


「よし。俺の能力は三時間したら勝手に消える。だが任意での解除は不可能だ」


「…‥うん、うん。それで‥‥?そうなんだ‥‥」


「話を続ける。お前、モデルの仕事してるとは聞いたが、映画、ドラマ、コマーシャル

 等に出たことは?Yesなら咳一回。Noなら二回」


「コホン」


「なら今から言うことは出来るか。………‥‥Yesならクシャミ一回、Noなら三回」


「!?…‥くしゅん」


「上出来。後は任せろ」


???Side

社長室の前に立ち、扉の横のインターホンを起動させる。


「失礼いたします、社長。入ってもよろしいでしょうか」


すると、数分程経過した後、答えが返ってきた。


「あのさぁ、毎度毎度言ってるけど、勝手に入って来い。何でこれだけ守れないかな」


「申し訳ございません。失礼いたします」


扉が自動ドアのように横にスライドし、開く。


「お前から来たならともかく、俺が呼んだんだから、勝手に入ればいいんだよ」


「申し訳ございません。以後、厳重に注意いたします」


赤い絨毯の上を歩き、社長席の前まで来た。


           犯罪専門会社・ロンファミリー


首領(社長)こと、我らが主、龍・鳴橙(ロン・メイチェン)。鋭い眼光、しなやかで美しい髪、その整った顔は芸術作品と言っても過言ではない。


黒いスーツを着ているが、「ボタンを閉めるのがめんどい」と言うので、

彼の服にはボタンがついていない。


そのおかげで前が閉まらず、下着が見えっぱなしになっているが、

そもそも本人は、幹部以外に姿をさらさないので、まったく気にしていない。


そんなだらしない姿でも、美しく見えてしまうのは不思議だ。

時折見えるその白い肌は、とてもセクシー。


他にも彼の魅力は―――――上げてしまえばきりがない。


「おい?おーい!」


「あ、申し訳ございません」


「疲れてるのか?ちゃんと寝ろよ」


「いえ、少々(あなたの美しさで)立ち眩みを起こしただけですので」


「だいぶ過労みてーだな。暗殺の仕事は他に回すか」


「暗殺?それなら彼女に任せればよいのでは?」


「アイツは殺すも殺さないも気分だしな。まったく、とんだ気分屋だよ」


あなたの気分屋がうつっただけかと。しかし、その性格までも美しい。


「あと…‥、そろそろフィリップが里帰りしてくる時間じゃないかな?」


フィリップSide


「ええいクソッ!!何だこのポンコツ!!動かんぞ!!」


「な、何とかできないのかよ!他の奴等もう行ってるぞ!」

簡単に言ってくれる。


「俺は人間の医者であって、機械の医者ではない!!」

ちなみに

〝ファミリー〟ということで、〝会社〟ではなく〝マフィア〟なのでは?

と思っている読者の皆さま。


彼の会社は、中国政府に健全で社会的な会社と認められ、

反社会的行為も見逃されている。


それは政府にパイプがあるとか、甘っちょろいものじゃない。


龍・鳴橙自体が、政府そのものを押さえつけているのだ。

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