表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
純白のギャンブラー~王都カジノの少女賭博録~  作者: レブラン
3章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/53

40話 休日の散策と、待ち望んでいた期待

 休みの数日間、あたしは色々な事を日記に書き留めていた。

 本を開くと日記の内容はこうだ。


 一日目の昼食を食べ終わった後、あたしはムエルニとミランの二人にイカサマ手口を教わり、選定戦でも使う人はいる可能性があると言われた。その後は一日中勉強会みたいな事をする。

 二日目はみんなでお買い物をして楽しんだ。ユエルは相変わらず無邪気に、ムエルニはそんな彼女をからかったりして、二人の関係は相変わらず。ただ、買い物最中に怪しい占い師にあたしは騙され、ユエル、ミラン、ムエルニの三人が対決をして助けてくれたが、最後にライネスがやってきたのが印象的だった。

 三日目、一人で王都を探索することに。皆は別件で用事があるせいか、それぞれがあたしの心配をしてくれた。結果として何も収穫を得られず宿に戻ってきた。何事もなく一日を終えられたのは良かったけれど。途中ギルドに寄ったのだけども、扉は開かず、窓も開いていないので中でルクスさんが作業をしていても確認できなかった。


 細かい所はあるものの大まかな内容はこんな感じだ。

 あたしは本を閉じ、天井を見上げた。


 今日は四日目の休み。

 ムエルニはライネスに連れられてどこかへ向かった。なにやらムエルニの操作技術が必要らしい。ユエルはそんな二人が気になったのか一緒について行った。

 ミランも別件の用事があるとかって言ってたっけ。

 そしてあたしはベッドの上で暇を持て余してた。


「暇~……」


 そう呟いても返事を返す人は誰もいない。


「今日も王都に散歩してみよう、もしかしたらマヤ姉を知っている人がいるかも」


 思い立ったら行動してみよう。

 服はギルドの服装でも問題ないのだけど、せっかくなので二日目に買った服装で出かけることにしてみた。

 白いブラウスの上に、深い茶色のコルセット風ベストを重ね着する。ボトムスはカーキ色のスカートにレギンスを合わせ、足元は使い込んだ革製のショートブーツ。

 自然と王都の人々と変わらずに溶け込める感じになっていると自分でも思う。

 外に出るも歩けども歩けども、相変わらずの人の多さは変わらない。


「改めて人を訪ねるときはどこに聞けばいいんだろう」


 冒険者組合の受付嬢さんに以前聞いたら行方不明と聞き、リーシャ様にはまだ会えないから聞けない。

 そこら辺の人に話したところで、たった一人を知ってるなんて到底不可能。

 もしかしてと淡い気持ちを持ちつつ、ふらふら歩きながら人を観察してみた。

 しばらく歩きながら観察しても、やはりマヤ姉は見つからない。

 以前ムエルニと行った噴水前に到着した。


「座ろう」


 噴水に腰をかけ、大きなため息をつくと、歩いている人達を観察してみた。

 冒険者らしき人。市場露店。そこで買い物する人。仲良くデートしているカップル。子供と共にきているであろう家族。のんびり散歩している老人。

 立派なスーツを着て胸には紋章をつけて、別のギャンブルギルドと思わしき人。中にはあたしと同じギルド職員の人もいた。

 その人の事はあたしは名前も知らない、向こうもあたしに目もくれずスルーする。

 王都ではお洒落している人も多くいるし、ギルド制服で出かけても違和感ないのが客観的に見ても問題ないとわかる。

 それにあたしは制服を着ていないので、多分向こうから見ても、ただのちょっとお洒落をした娘にしか見えていないだろう。



「マヤ姉どこにいるの……」


 募る不安に、思わず……マヤ姉の名前を呟いてしまった。


「フェル?」


 あたしの名前を呼ぶ懐かしい声。

 気のせいだ……そんなわけがない……。

 そんなわけないと思いながらもそちらに振り向くと――。




 あたしは目に涙を浮かべた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ