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純白のギャンブラー~王都カジノの少女賭博録~  作者: レブラン
2章

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25話 狩る者と狩られる者、土壇場の逆転劇

「では四戦目に移るわね。これでフェルが1勝すれば延長戦に入るわ」


 今度こそ勝たないと。

 もうさっきみたいな過ちは見過ごさない……。

 配られたカードは3、6、10の合計19。

 どれを減らしても、1、2の圏内に入らない。

 これまで34枚使った計算になりますの。デッキの中は20枚もないはず……。

 となると必然と勝負にでなくちゃいけない!


「ではムエルニ、カード枚数宣言を」

「守れば負ける……3枚で!」


 A、2、5が手札に加わり合計27。

 ジョーカーが来なかったのは残念だけど、それでも運は私に味方しているはず。


「フェル・ラグンダルトもカード宣言を行ってください」

「あたしも同じく3枚で」

「両者カードを配り終えたので、ムエルニコインの排出を宣言して下さい」

「私は……ありません」


 彼女はコインを動かす様子はない。


「では次にフェル・ラグンダルト。コインの排出宣言を」

「そうですね。なら赤コイン表で全部」


 赤が4枚ということは合計12。

 何を考えているのこの女は……。


「……っ!」


 ニッコリと笑っていた。微笑んでいた。不敵な笑みを見せていた。

 ――させない!

 分からない。私の中でこれは全力で返せと警告を鳴らしている。

 私は赤のコイン5枚とも全部裏で差し出した。

 4枚で抑えるべきだったかもしれなかった。

 しかし3差の数値。これでこの女がジョーカーを持っていようが大きいはず。


「全部吐き出してくれて良かった」


 そう彼女がポツリと呟くのを私は耳にした。

 まさか……。


「ジョーカーを赤コインと交換して表向きで出します」


 予想通り。

 これで振り出しに戻っただけ。

 まだ……。


「そしてもう1枚のジョーカーでムエルニさんのカード1枚を捨てます」


 私の選ばれたカードはA。

 捨て場にいくカードが緩やかに、時間の流れが遅くなっていく感覚に襲われる。

 両者カードが開示される。


 彼女はK、K、K、A。

 一方私は3、6、10、2、5。


「ムエルニ合計数26の死。フェル・ラグンダルト合計数40」


 この土壇場でこの女は勝ちを拾いにくる。

 運が良かっただけ、そう思いたい。そうであってほしい。だがこれは私の願望。

 違う。違う違う。間違っている。間違っていた!

 あの時、この女は「全部吐き出してくれた」と言ったのだ。私は確実に、確信をもって狩られた。

 次で最後になるのだろう。勝つのはこの私、ムエルニだ!

 負けたくない、この女には……いやフェル・ラグンダルトには、負けたくない!


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