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らくだ色の下着

作者: 葉沢敬一

毎週日曜日午後11時にショートショート1、2編投稿中。

Kindle Unlimitedでショートショート集を出版中(葉沢敬一で検索)

 下着はベージュ色が好き。おばあちゃんはらくだ色の下着と言って、若いんだからもっと派手でセクシーなもの買えば良いのにと言うけど、私は美人じゃないし見せることもそうないと思う。


 そんな私にも彼氏ができた。設計部に居るエンジニアでこれまた地味な人だったけど、私の大好きなアニメの壁紙をパソコンに設定しているので思わず話掛けたら、盛り上がって今度映画に行くことになった。


 さて、困った。服がない。私、そんなに給料貰ってないし。奨学金の支払いもあって服をどうなるかわからないデートの為に買うのも躊躇われる。とりあえず、手持ちの服を合わせてみて一着だけ買うことにした。シンプルイズベスト。


 美容室で髪を切ってもらって、自然なメイクをして、いざ出陣。


 待ち合わせ場所に1時間前に着いたらすでに彼が待っていて、髪もさっぱり切っていて、いつもよりイケてる感じでドキドキする。


 話題のアニメ映画観て、イタリアンレストランで食事することにしたけど、お互い、「緊張するけどたまにはいいね」と言い合う。


 お勘定は彼が払おうとしたけど割り勘にして貰った。


 さて。この後どうする。

 ホテル? するの? らくだ色の下着なのに。

 私はそのことに思いつき慌てた。どうしよう。


 彼の目はちょっと迷っていたようだけど、駅まで送ってくれて、別れることになった。彼も多分童貞。私と同じくコミケで献血するタイプ。


「楽しかったよ。また誘って良いかな……」

「是非。今度は私の家でアニメ観よう」


 彼は嬉しそうにうなずくと、改札で見送ってくれた。

 下着、今度は新しいの買わなきゃ。

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