1. 悪役令嬢の婚約破棄
婚約破棄、集めました!読んでみて下さい!!
「たった今、スミス・シャラ・エリザベスとの婚約を破棄する!」
「何ですって!?」
悲鳴を上げる。
「お前がカロリーナにした悪行、一つや二つではなかろう。このリーナが、この身を震わせて、泣きながら話してくれた。」
「辛かったですが、ウィル様が一緒にいてくれたおかげで、話すことが出来ました。」
いかにもわざとらしい。
ぶりっ子、、。
馬鹿じゃないの?
と言いそくになったが、何とか食い止める。
「そんなこ––」
「言い逃れは見苦しいぞ。まず、リーナが気に入っていて飾っていた花の花瓶をわざと本人の目の前で割った。他にも、殿下は私の婚約者だから近付くな、と言ったそうだな。自分の方が婚約
者に相応しいとでも思ったのか?」
はい。カロリーナ様は、ヤバめのお馬鹿さんですから、私の方が何億倍もマシだと思いますわ。
「それは、カロリーナ様が余りにも殿下に近付きすぎているので、少し注意をしただけです。」
「なら、何故こんなにもリーナが怯えているのか、説明願おうか?それが出来ないなら国外へ追放する!」
騒つく夜会。
あーあ、こんなに多くの人の前で…。
私もやられっぱなしではいられないわ。
やられてやり返さない私なんて、私じゃない。
さぁ、劇の始まりよ!
* * *
「パチンっ」と、指を鳴らす。
「「「エリザベス様!」」」
「っ!貴方達…!」
すっかり女優になったわね。
「「「エリザベス様は無実ですっ!!」」
「エリザベス様は、カロリーナ様に虐められてたんです。」
「詳しく聞こう。」と、殿下が答える。
「私達、偶然通りかかったんです。そうしたら、誰もいないはずの渡り廊下の先に、人の気配感じたのです。のぞいてみたら、エリザベス様が…殿下に近付くなと、カロリーナ様に脅されていたのです!!」
「さっき殿下が言っていた事、全てカロリーナ様が行った事です!!」
「私はそんなことしてない…!!エリザベス様に虐められていたのよ…!!なのに…なのに…!」
「カロリーナ様、では私がやった証拠はありますか?」
「ないわ。でもあなたに虐められていたわ…!」
「そうですか。でも私はちゃんとした証拠があります。この子たちの証言を聞いていなかったのかしら。殿下、カロリーナ様。」
「わ、私は…。」
「でもリーナ、は虐めてなん、か、」
「これでも私は公爵令嬢。分かりますよね?」
カロリーナは、ヘタっと、しゃがみ込んでしまった。
今回も、私の勝ちね!!
..
「こうなった以上、次期王様には責任を持っていただきます。」
ニヤりと笑う。
次はどこの婚約破棄かしら。
これはゲーム。
婚約破棄というイベントは勝負だ。
勝つか、負けるかどっちかなのだ。
ここから、勝ち続けねば!!!!
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