男の娘の新しい体
テストが終わったのでまた出し始めます。待たせたな!
面接から一週間後にメールが来てまた合格になった。つまり、僕はDIMECONNEの四期生になった。
面接に行った時のクールな感じのおねぇさんが四期生のマネージャーになるようで、僕のほかには二人同期がいるらしい。
一人は乙女なお兄さんで、もう一人は知らないお姉さんだった。面接に行った時と同じ建物に行って三人の顔合わせ兼モデルの要望を聞いてくれるらしいので、また事務所?らしきとこに行った。
前みたいに人だらけではなかったので随分広く感じた。少し早く着きすぎてうろうろしてたらおっとりした雰囲気の女の人に声をかけてもらえた。
「ここはお仕事をするところだから勝手に入ってきてはいけないよ?お母さんか、お父さんとははぐれっちゃたの?」
どうやらこのおねぇさんは僕が小さい女の子だと思っているらしい。少しイラっとしたので少しからかってみよう。
「おかあさんとおとうさんはいっしょじゃないよ?」
思いっきり声を変えて幼女ボイスで答えてみた。
「じゃあ、どうやってここに来たの?」
「うん?」
思いっきりとぼける顔をした。
「あら、二人とも随分早く着いたのね」
面接の人が僕たちを見つけて話しかけてきた。
「え、この子も四期生のVtuber何ですか!?」
「えぇ、この子はあなたより年上だし男の娘よ」
「えーー!嘘、さっきは完全に小学生でしたよ!」
「顔もかわいいし絶対女の子でしょ?」
「男の娘よ」
なんか僕は会話に入れなかった。
「あらぁ、あなた面接のとき一緒だった子じゃなぁい」
乙女なお兄さんが来た。
三人とも集まったので話を始めるらしい。
「ではまず近藤 果音さんから希望の姿を教えてください。」
「そうですねぇ、かっこいい感じがいいです。ボーイッシュみたいな?髪の毛は紫が良いです。」
「なるほど、わかりました。では鬼島銀次さんはどうしましょうか?」
「そうねぇ、ムキムキで~ハデハデなのがいいわ」
「なるほど、分かりました。では、これで「僕のは男らしい感じでお願いします。」
「善処します。」
なんか目を合わせてくれないのが不安だけど。大丈夫でしょう。
一か月後に銀次さんからメールが来た。
私の立ち絵ができたわ!と書いてあった。一緒に送られてきた画像にはムキムキの鬼が化粧をした絵が付いていた。
そのまた三日後には果音さんからメールが来た。
私の立ち絵も来ました~とあった。画像にはおとっこぽいイケメン美女がいました。
僕の立ち絵はどんなのかなぁと思って待っていたら宅急便が来ました。
受け取るとDIMECONNEからの荷物だった。だいぶ大きな荷物だったので運ぶのに苦労した。
開けてみると高スペックそうなパソコン装備一式と説明書、そしてマイクとカメラがあった。
ぱっぱとパソコンの設置を済ませると早速起動してみた。
中には配信用のアプリと、キャラの画像がインストールされていた。
画像を開くと少し暗めの青い髪をした女の子の画像だった。
何かの間違いだと思った僕はケータイを開いてマネージャーにメールをしようとした。
そうしたら、ちょうどメールが来ていた。
『雫さん、今回の立ち絵の件ですが間違いではありません。詳しいことは説明書を見てみてください』
僕はショックを受け、よぼよぼと説明書を取りに行った。
説明書を開くと一番最初のページに手紙が挟まれていた。
中身は
あなたは男らしいよりもこっちのほうが絶対いいと思います。とゆうかあなたが送った動画見た時からこうしようと思っていたのです。だましてしまったようでごめんなさい。でも絶対望み通りにするとは言ってませんので、あともう立ち絵は出来上がっているし、この手紙が読まれているころには公式のホームページにシルエットで出しているので取り返しは尽きません。ごめんね。
マネージャー
というものだった。
その日は少し枕を濡らした。でもVtuberの配信は見た。
雫はカラオケで好きなボカロやアニソンを歌うためにいろんな声を出せるようになった両生類です。