↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
63/136

53 はぁ?





………え………?



私はポカーンと、間抜けな顔をしてしまった。


勝手な彼に文句を言って、秘密を吐いてもらおうと思って会いに来たのに。

いつの間にか彼のペースになっていることに驚きつつ、なんとなくぼうっとしてしまう。


だが、だんだん表情は引き締まり、仕舞いにはきっと青筋さえ浮かべた、ひきつった顔に変わっていっただろう。



好き?


私を?


殿下、が?



……怒られるのに耐えかねて口説きだしたのなら、見上げた根性をしていると思う。


場を和ませるための冗談なら、彼は随分鈍感な男だということになる。もう少し空気を読むべきだ。仮にも王太子なのだから。


というか、全く笑えない。

婚約者が愛し合ってるとか、どこの夢物語なのかと言いたくなる。

いや勿論、愛に生きた人々を否定する気は無いけれど。



「……無表情で考え込むな」


「…………えっ……あ、はい……」



完全に意識が飛んでいた。

まぁ私みたいな人間にとってみれば、無理ないが。


どうやら、青筋を立ててたのは殿下の方だったようだ。

告白相手にまるっきり存在を忘れられれば、まぁそうなる。



「………いつから、です?」



とくに動揺することなく、疑問がすぐに口から出た。

うん。私はこういう女なのだ。



「………わからない」



はぁ?



「じゃ、どこが好きなんです?」


「…………顔……?」



ええぇ……そんなんで告白してきたんですか?

テストなら、落第点どころか退学もあり得るくらいのレベルなんですが。


……駄目だ。

はぁ、こんなときにこんなこと考えてる私も私だが………職業病というかなんと言うか………。



「解答、本当にそれで良いのですか?」


「いや………すまない。なんか………こんがらがってきた」



あ、わかります。



「……今日はお開きにしましょう」


「……そうだな。この話は、また後日」


「手紙の件もです。お忘れなく」


「…………………ああ」



というわけで帰路につくために席を立ち、扉を開けたところに………ユウがいた。


言いたくない。じつに言いたくない、が………。


なんか、嫌な予感がする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。