閑話 お気に入り?
ユウラム視点
「あんた何で王宮にいるの!?」
「僕は学会です。貴方こそ何故、こんなところにいるのですか」
「学会!? ハッ!! あんたホント勉強ばっかりねぇ!」
「真面目の何がいけないのですか。だいたい、僕は貴方の通う学園の教師なのですよ? その言葉使いは頂けませんね。」
「うるさいわよ! 年下相手に敬語なんか使えるもんですか!!」
「その性格、直さないと社会に出てから苦労しますよ」
「大きなお世話よ!!」
「そうですか。ところで、王宮は関係者以外立ち入り禁止ですよ。」
「知ってるわよ、そんなこと!! あたしは、王子殿下に呼ばれてきたの!」
「は? 何故、殿下が貴女なんか呼ぶのですか?」
「なんかとはなに! …ふふん、あたしは殿下のお気に入りなのよ! 現に、いつも王宮に呼び出されてお茶会したりしてるのよ!」
その言葉に僕は驚いた。
「お気に入り?」
「そうよ! 殿下があたしに熱を上げる日も、そう遠くないわ!」
ふんぞり返って偉そうにしている女にイラつきながらも、僕は疑問を口にした。
「殿下には、アルル姉上という婚約者がいますよ?」
僕がそう言うと、彼女は馬鹿にするように笑った。
「だから何よ? 婚約は確定じゃないわ!」
「殿下はそんな不誠実な方ではないです」
「フフン、馬鹿ね。私は天下のヒロイン様なのよ? 私の魅力の前には、殿下の理性なんて、チリのようなものにしかならないはずよ!」
そのままブリッジでも始められそうな体勢でふんぞり返る彼女を見て、僕は思った。
…何故、この女はこんなに自信満々なのだろう。




