表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/136

37 ……えええッ!


「と言うわけでですね、殿下。義弟がわりと可愛いんですよ。」


「…そうか」


今日は休日と言うことで、殿下とたまのお茶会をしている。


昔は交流を深めるためという名目があったけれど、近頃はただの近状報告会に成り果てている。


因みにこのお茶会に、礼儀もへたっくれもない。


「殿下のほうはどうです? 年上の生徒さんは」


「…別に、年が一つ二つ違った位でそこまで変わる訳じゃないぞ?」


そんなことはないと思う。

特に、これくらいの年のときは。


「殿下は大人ですねー。」


「…そうか?」


殿下は満更でも無さそうな顔をした。





「そういえば、お前のクラスにピンク髪の少女がいるだろ?」


殿下がフッと真面目な顔をしたかと思うと、唐突に切り出した。


「…いますね」


私は、すぐにあの賑やかな少女が頭を過った。


「あの少女、王宮で雇えないものだろうか」



… 王 宮 で ! ?



「…ええっと、私のクラスにいるということは、学生ですから、無理なのでは無いでしょうか。」


と言うか。

王宮で働く人間は、皆、優秀なものばかりだ。


あの子…あの子が…王宮で…?


「まあ、そうだよな」


「そもそも。 何故そのような考えが浮かんだのですか?」


「ああ、その少女が俺の所まで数学を教わりに来てな」


「ええ」


「そのとき、とても興味深い発言をしたんだ」


「…と言うと…?」


なんか、嫌な予感がする。


「何でも、国王が政治の不正を黙認していると言うのだ」



……えええッ!



「何で、数学の問題を教わりに来たときに、そんな、場合によっては不敬罪で殺されても文句を言えないような発言が出るのですか!?」


「分からない。 が、俺は確かに聞いた」


「…成る程。…え、で、何でその発言から彼女を王宮で雇うことに……ッまさか!!」


「ああ、俺は彼女の言葉に心当たりがあるんだ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ