表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/136

25 …えぇー。

「はいみんな注目ー!」


校長先生が声をあげ、机で仕事をしていた先生方が顔を上げる。


私はと言うと、王子殿下と並んで校長先生の机の側、つまり今注目されてるところにいる。


「こちら、今月からウチの学園で働いて下さる殿下と令嬢だ。はい二人、自己紹介を」


私と殿下は顔を見合わせる。


「…王子をやってる。教科は数学だ。…世話になる」


…えぇー…殿下、名前くらいは言いましょうよ…。


「良し。次」


…えぇー?


「アルルベッド・ド・ルラーナです。社会科担当です。よろしくお願い致します。」


「硬い。何か、芸でもやって」


「何故です!? 私は普通に言われた通り自己紹介したのに!?」


「はい、ナイスツッコミ」


…えぇー。


「まあ、そんなわけで新しい先生だ。二人は座って良し。

…ウチは少数経営だから、かしこまらず、素で過ごすことが馴染むコツだ」


確かに、人数は少ない。さっきの女性の言った通り五・六人程度しかいなくて、机がガラガラだ。


「じゃあ今日の入学式の説明に移る」


速っ。


「今日といってもこの学園の入学式は夕方から始まるため、まだたっぷり時間がある。」


夕方から入学式というのは珍しいが、何でも昔入学式の後にイブニングパーティーをやっていた頃の名残だと言う。


「なので、細かい準備がまだ残してある」


残して、ある!?


「だから、各自仕事を割り振った。詳しくは手元の資料を読むように。終わったヤツから自由の身だ。…ただし、入学式の一時間前には戻れ。では、解散。」


校長先生が言い切った途端、先輩先生が立ち上がった。


私と殿下が唖然としている間に、校長先生を残して全員が職員室から出て行った。


「ほら、先生たち」


校長先生が机に座ったままイタズラっぽく笑った。


「急がないと、終わらないよ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ