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我が愛しのリリス様

その名はレディリリス

作者: 千雫

初投稿ですので温かい目で見てください


* ご指摘箇所を修正致しました。

ご指摘ありがとうございました。

わたくしの名はリリス、ミッドフォード家長女です

私の住むハイエロ王国は魔法を行使することができる者が多い魔法の国です

勿論騎士と呼ばれる脳き……屈強な方もいらっしゃるので我が国は他の国と異なり比較的強大な国家と言われております

そして第一王子であらせられるディートリッヒ様は美貌だけでなく、聡明でいらっしゃいます

まったく…あんな陛下ボンクラからどうして聡明な方が生まれたのかが不思議でなりません

そして第二王子であるクラウス様は陛下ボンクラの血を濃く継いだボンクラの中のボンクラ…キングオブボンクラという称号を与えたいぐらいです

そんな第二王子キングオブボンクラと結婚しなきゃいけないリリスちゃんは可愛そうですね…

そして今日!第二王子キングオブボンクラがついにやらかしましたよ!!大勢の人の前で!


「リリス!君の悪行には我慢の限界だ!君との婚約を破棄させてもらう!そしてここにいるマリアを新たに婚約者とすることを宣言する!」


「クラウス様…リリス様、申し訳ありません…ですが私はリリス様がこれ以上罪を重ねてほしくないが故の行動なのです…」


「…殿下、私の婚約は破棄したいと…陛下に許可は取ったのでしょうか?」


「当たり前だ!ここに証拠とお前の悪行もある」


「(ボンクラにしては考えてるんだ…)畏まりました、婚約破棄承ります…ところで殿下、昨晩は随分お楽しみでしたようね…ヴィンヤード公爵家のセリーヌ嬢が見当たりませんが…あら?ベリオーレ侯爵家のマヌエラ嬢もいらっしゃいませんね」


大きくはないが全員がこちらに視線を向けているため私の声は会場中に響いた

私の言葉に周りの貴婦人達は扇で口元を隠しながらヒソヒソと話した


「なっ!?…ふ、不敬だぞ!嘘をつくでない!」


「まぁ!昨晩城中に響き渡るほどの声だったとメイド達が仰ってましたのよ…私には理解不能でしたが、複数の方とお戯れになるのが殿下の趣味だとか…」


これには一部を除いて全員が驚いていましたね…マリア嬢は昨日参加していましたし特に何もなかったですが…



結局、陛下ボンクラの決断は私が嫉妬による行動のため婚約破棄&男爵への降格、そしてそれを暴いた王子キングオブボンクラはマリア嬢と婚姻

…こんなに計画通り動くなんてやっぱりボンクラはボンクラね


「それでぇ、リリス様はどうするんですかぁー?」


「あら、勿論ボンクラ共を排除して私達の国にするのよ」


優雅にベッドの上で紅茶を飲む私の言葉に侍女役をやっていたルルはカラカラと笑った


「それにしても馬鹿ですねぇ…クラウス殿下に近づいた者はみーんなリリス様の配下・・なのに」


私リリスは断罪される悪役令嬢役、マリアは私に虐められる哀れな令嬢役、セリーヌとマヌエラは殿下の浮気相手役…全ては魔王様の願い


「そしてリリス様はディートリッヒ殿下との間に子を産み、我等魔族はハイエロ王国という大きな餌場を手に入れる…魔王様のおっしゃる通りになりそうですね」


セリーヌはきゃっきゃと喜び、マヌエラも妖しい笑みを浮かべていた

マリアがこの場にいないのは残念だけど、ボンクラの隙を突いて王国を手薄にする任があるため仕方がない

あの事件から一ヶ月も経たないうちにハイエロ王国は魔族に支配された

魔王軍は数時間で城を落とし、ディートリッヒはリリスと結婚した

直ぐに王として即位した後二人の間には五人の子供が生まれ、そのうち三人は男であった


「こんなに上手くいくとは思わなかったな」


「そうですね…それにしても今回の陛下の思いつきは中々面白かったですよ」


「私はリリス様に罪をなすりつけた後のボンクラ自慢が中々面白くて笑いを堪えるのが大変でしたのよ」


「あら、でもマリアも中々面白かったわよ「リリス様がこれ以上罪を重ねないでほしくないが故の行動なのです」だったっけ?」


「たしかにー、マヌエラとセリーヌは楽だったねー…ただボンクラと戯れば良いだけだしー」


ディートリッヒの周りにはリリス、マリア、セリーヌにマヌエラ、そしてルルがおり各々が話に花を咲かせていた


「自分の子供がまさか魔族と入れ替わっていたなんて思いもよらないだろうな…本物は女達の良い餌にされていたな」


「うふふ…でもそのお姿も中々でしたよ」


「ねぇー、もしボンクラがリリス様と結婚したいって言ったらどうするつもりだったのぉー?」


「あら、その時は勿論ボンクラを消すだけよ」


普通は納得しない物騒な言葉にルルは納得し、側にいた者に紅茶のおかわりを要求した

ディートリッヒはリリスを自分の膝の上に乗せると彼女の綺麗な髪に口づけて菓子を寄越すよう促した

リリスもリリスで嫌がることなく菓子を与えた後ディートリッヒに口移しで菓子を与えられていた


「魔王様、次は何をして遊びましょうか?」

人物紹介


リリス

魔王様に仕える上位の悪魔

魅了持ちではないが、その美しさからあらゆる男を虜にした

今回の魔王の思いつきと言う名の遊びが成功し妃となった

配下の者達からは慕われており、その忠誠心は魔王と同等


マリア、マヌエラ、ルル、セリーヌ

リリスの配下のサキュバスと悪魔

サキュバスであるマヌエラ、セリーヌ、マリアはチャームの魔法で第二王子に取り入った

事件の後、城内を手薄にして魔王軍の侵攻を容易にした

現在も四人はリリスの配下として活躍している


ディートリッヒ

ある年に魔族に連れ攫われた第一王子

その後はサキュバス達の餌として大事にされている


魔王

思いつきで退屈を紛らわす変人

今回は王子の誘拐からリリスの婚約破棄までのシナリオを全て考えて実行した

結果は跡継ぎ、美人なリリス、配下達の餌場が手に入り喜んでいる


第二王子

全員からボンクラ扱いされた王子で見た目は普通

リリスのことは美人で気に入っていたが、手を出させてくれないためマリア達に直ぐ手を出した

チャームに引っかかった後は場を盛り上げるための操り人形にされ今回の騒動を起こした

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