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和虎と朔夜  作者: ハルカ カズラ
3/10

第三話:コイツ、可愛すぎる


朔夜さくやは俺がまだガキだった頃からの腐れ縁な関係だ。単に家が近すぎて馴染みってだけだが、まさか高校生になっても付き合いが継続するとは思ってなかった。


 コイツの何がムカつくかと言うと、ちっとも俺の気持ちを分かってないことだ。小さい頃と今じゃ身長も声も性格だってお互いに違ってる。それなのに、未だに一緒にいて行動してる。彼氏でもないし、付き合ってるとかでもないのにだ。


 それくらい分かれよっ! って、いつも思いながら朔夜といる。いま俺は、アニメに感化されて俺様系をわざと演じて朔夜に接している。どうやら嫌じゃないらしい。でも、俺は本当はこんな強いキャラじゃないんだ。俺は、朔夜だから演じられるだけであって、他の女子にはいたって普通の奴として相手してる。


「なあ、朔夜ってモテんの?」


「なっ!? 失礼なこと聞いてるって自覚してんの? 和虎かずとらのくせに」


「……んだよ! かる~く聞いてるだけじゃんかよ。お前、言っとくが可愛い部類なんだからな? だから聞いてやってんだよ。俺のくせにとか言うなよ、朔夜のくせに……」


 深く考えずに言っただけなのに、俺の言葉に反応して無口になったと思ったら、もの凄く顔が真っ赤になっている朔夜。もしかして、可愛い部類って言葉が引っかかったか?


「何……、まさか照れてんの? マジか!?」


「わ、悪い? あんたの口からそれ言われるとか、想像してなかった。普段そうゆうこと言わないくせに、意表ついて来るとか生意気すぎるんですけど! 和虎のくせに」


「……ったく!」


 何だコイツ、可愛すぎるだろソレ――


「お前はそのままで十分すぎんのに、惑わせるとかマジでやめろって」


「うるさい! バ和虎。こっちのことちっとも分かってなくて勘違いさせること言うな! あ~もう!」


 それはこっちのセリフだよ。俺の気持ちなんて知らねえだろ。朔夜、彼氏いるのかな。いたら嫌だな……

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