夢を叶えるために死神からの手紙〜未来からの手紙〜
私は今未来からあなたに手紙を書いています。
「未来からだって?そんなバカな。」
って思うかも知れません。
なので少しだけでいいので私の話しを聞いてください。
この不思議な出来事がおこった原因は今から3日前のことでした。
私は今病気で入院中で昏睡状態でした。
お医者様から家族へ、
「残された時間は多くないので、ご家族で会わせたい方がいれば病院へお呼びください。」
と言われていました。
本当に不思議な体験なんですが、周りの話している声だけはしっかりと聞こえるんです。
そんな中、病院で入院している私の枕元に死神があらわれました。
死神は枕元で、
「お前の寿命はあと5日だ。」
とそう言ってきました。
なぜその人が死神だとわかったのかはわかりません。
ただ、直観で
「あぁ〜迎えの人なんだなぁ。」
と言うのがわかったのです。
そこで死神さんに、
「わざわざお伝えに来て下さりありがとうございます。」
とお伝えしたところ死神さんは驚いて、
「わっ私の声が聞こえるのか?」
と聞いてきました。
私は、
「声も聞こえますし、姿も見えますよ。」
とお伝えすると、死神は
「なんてこった。今までこんなことは一度もなかったのに。」
そう言うと死神さんの顔が見る見る青い顔くなっていきました。
それでなくても青白かった顔なのに。
話しを聞いてみると、本来は本人に宣告などはせずに当日連れて行くだけなのが普通なんだそうです。
ただ、この死神まだ初心者さんらしく間違えないように確認しにきてしまったそうなんです。
そして、死ぬ前に姿を見られるのは本当はいけないことらしくて、バレてしまうと大変なんだとか。
私は思わずクスクス笑ってしまいました。だってなんか可愛い死神さんなんですもの。
死神さんは結構、孤独な職業らしく人とこうやって話せるのが嬉しいみたいでした。
そして昨日死神さんが、
「俺が姿を見られたことを黙っておいてくれるならばお前の願いを叶えてやる何か思い残したことはないのか?もし可能な範囲ならば俺が叶えてやる。」
って言ってくれました。
私は少し考えて、
「過去の私に手紙を書きたい、それを届けてくれることは可能ですか?」
って聞きました。死神さんは、
「直接渡すのは証拠が残るからまずいけど、間接的になら伝えることはできる。」
ということでした。
なので、あなたに届くように、将来小説家になる人のもとの作品として書いて頂くことになりました。
たまたま、将来有名になる作家さんが当時私が読んでいた、小説家になろうの中で小説を書いていたことを思い出したのです。
なのできっとあなたはこれを読んでくれると思います。
見えない力によってこの場所へ導かれて。
拝啓
親愛なるあなたへ。
未来の私から過去のあなたへの大切なお願いがあり今回手紙を書かせて頂きました。
あなたがこれを読んでくれて本当に嬉しく思います。
私はには今この亡くなる直前になってずっと後悔していることがあります。
今あなたには夢がありますよね?
でも、心の中でどうせ叶わないって思っていますよね。
「私には無理。」
って思いながらもなんとなく夢を持っている自分素敵だからっていう理由で夢を追いかけているフリをしていますよね。
あなたは将来88歳で亡くなります。
世間一般から見れば大往生だと思います。
ですが、あなたの夢はもちろん叶っていません。
だって、それは私の人生でもあるから。
私は今ベットの上であなたにこの手紙を書いています。
もうそんなに。この世に残っていることはできないのに思い出すのは楽しかった思い出よりも身体が動くうちにもっとアレやコレをやっておけば良かったと思う出来事ばかりです。
今このベットの上で考えていることは、
「何であの時に好きな人に告白しなかったんだろう。」
「何であの時に挑戦しなかったんだろう。」
「何であの時に悔し涙がでるくらい夢を追いかけてみなかったんだろう。」
そういった後悔ばかりがでてきます。
私は、夢が叶わないって思ったのは挑戦もせずに自分が決めただけでした。
思いが伝わらないって思っていたのはちゃんと気持ちを伝えていないからでした。
挑戦が怖かったのは失敗した時のことを考えたからでした。
でもこの死ぬときまで挑戦しなかった後悔が残るとは思いませんでした。
あなたが今生きている中で過去に後悔したこともありますよね。
あの時もそうでした。
高校時代好きな人に告白できなかったこととか。
大好きだったあの人。
未だに忘れられないあの人。
あの人と一緒になれたらばどんな幸せになれただろう。
そう思っていたはずなのに…。
あなたは結局行動に移せなくて、フラれるのは怖くてあの人は別の人と結婚してしまいましたね。
夢はいつも自分に
「大丈夫だよ。できるよ。」
って言ってくれていました。
でも、その言葉を疑って逃げていたり聞こえないフリをしていたのは自分でした。
社会人になって仕事をして、毎日の生活に追われ、いつしか夢を忘れてしまいました。
忙しい毎日。
上司からは無情な言葉をかけられ。
実家からはつまらないことで連絡があり。
まわりの人たちとお酒を飲みながら職場の愚痴を言いあうのが日常になって。
それが社会人として当たり前だと思っていました。
いつのまにか気が付いたらば何となく妥協してできたパートナーがいて。
なんとなく結婚して。
子供ができて。
そうやって、日々があっという間に過ぎていって。
そうやって生活しているうちに、自分が誰かもわからず。
心の中で、誰にもなれない無価値な自分と言うのがこびりついていったんです。
夢を追いかけたいって心のどこかで思っていたのに、自分の夢を封印して気が付かないフリをするのが上手くなっていく日々。
でも、今になって思うのはどうしておっと自由に行動しなかったんだろうってことです。
どうしてもっと、夢を追いかけなかったんだろうって。
今あなたの目の前には何が見えますか?
今日のあなたは昨日の自分よりも成長していますか?
今日はどんな楽しいことがありましたか?
あの頃の私は、毎日退屈だと言って過ごしてきた日々。
何かいいことないかな。なんて思って過ごす日々。
でも、行動しないことには人生は変わらないんだよ。
逃げてばかりの人生ではずっとこのままなんです。
お願いです。
もうすぐ亡くなってしまう私からあなたへのお願いです。
どうか、自分をもっと大切にしてください。
あなたが一番大切なんです。
そして、もっと怖いと思うことに挑戦してください。
新しいことにチャレンジすることはきっと怖いと思います。
ですが、その怖さの先に素敵な未来が待っているんです。
挑戦は成功か失敗かの2つだけだと思ってしまいますが、チャレンジすることで成功か成長だと言うことを知ってください。
挑戦しなければ、成長はありえません。
もっと楽しいことを探す人生にしてください。
本当はあなたのまわりには楽しい事や幸せなことが沢山溢れています。
今しかできない貴重な経験が沢山あります。
どうが、もっと自分の人生を楽しんでください。
そしてもっと、夢を追いかけてください。
諦めることに悔し涙がでるくらい真剣に追いかけてください。
夢から逃げるのはいつも自分です。
諦めるのも、怖がるのも。
でもその先にはあなただけしか得ることのできない大切な力がつきます。
だから、いい訳ばかりを並べて逃げないでください。
あなたが今行動しなかったことを私は88歳になった今でも覚えています。
他人が無理だということを信用しないでください。
他人の人生ではありません。
これはあなたの人生です。
あなたの物語です。
あと、努力を笑わないでください。
ウサギとカメの話しがあります。
正直な話、あなたはウサギでありませんでした。
なので人生で負けることも沢山あります。
でもカメとして負けることを恐れないでください。
人生は点ではありません。
何度負けてもいいんです。
ウサギとカメのように最後にウサギから勝利を奪えればそれでいいんです。
どんなに相手との差があろうが、相手はその能力を過信したり、怠けたりしてしまいます。
でもあなたがいずれ努力を続けていれば必ずウサギを追い抜くことができるのです。
人生は点と点を繋いでいく作業のようなものです。
今あなたが選択し経験したことは未来で必ずあなたの力になります。
今あなたが諦めた選択は未来であなたが必要な時に使えなくなってしまいます。
怖くても、悲しくても逃げ出さないでください。
あなた以外であなたを救える人はいません。
あなただからこそあなたを救うことができるのです。
あなただけが人生を変えることができるのです。
未来から今のあなたへ。
だいぶ長くなってしまいましたね。
あと、一番最後に大切なことを伝えます。
あなたの両親を大切にしてください。
あなたが思っているほど両親と長くは一緒にいられません。
そして、両親はあなたが思っている以上にあなたのことが大好きです。
成長すればするほど素直にもなれず、顔を合わせることも少なくなっていきます。
小さな頃はあんなに一緒にいた両親とも大きくなってくると、会う機会が減ってきます。
まるで一人で育ったような顔をしていますが、あなたは間違いなく両親から愛されて生まれてきたのです。
亡くなってしまうときに親孝行をしようと思っても遅いのです。
これを読み終わったらば、すぐに親へ電話をしてください。
「育ててくれてありがとう。大好きだよ。」
って伝えてあげてください。
いつも素直になれないけれど、今日は未来からの手紙の力を使って親への感謝を伝えてください。
もし恥ずかしいならば、私が心から両親へ伝えたかった言葉をここに書いておきます。
「お父さんへ今までヒドイことを言ったりしてごめんなさい。
お父さんはいつもぶきっちょで、言葉数少なくて誤解したことも沢山あって、でもお父さんが私を大好きだって思ってくれてたことは知ってたよ。
私がケガをした時に思いっきり泣いて心配してくれましたね。
私がヒドイことを言った夜。晩酌をしながら泣いていましたね。
私が希望の大学に合格した時には、自分が受かったかのように心から喜んでいましたね。
私とお母さんが喧嘩した時にはいつも私をかばってくれましたね。
本当にお父さん私を育ててくれてありがとうございます。
私はお父さんの子供で幸せです。」
「お母さんへ
喧嘩したり、ヒドイ言葉を言ったりしてごめんなさい。
お母さんはいつも最後は私を励ましてくれましたね。
喧嘩しても最後は必ず許してくれて甘えていました。
お母さんのことが大好きなのにヒドイことばかり言ってごめんなさい。」
本当はもっと伝えたいことが沢山あるのにごめんなさい。
涙が溢れてきて。
あとは二人にあなたからの言葉を伝えてください。
最後まで読んでくれてありがとうね。
もうまもなく、私は亡くなってしまいます。
だからこそあなたに伝えたかったの。
あなたが思っている以上に世界は自由です。
あなたが心の底から願えば必ず叶います。
だって今私は最後の最後だけど、ずっと後悔していたことをこうやってあなたに伝えることができたから。
88歳の私があなたに送れる最後の言葉。
「あなたは絶対に変われる。だから夢を追いかけて。」
数日後…
亡くなった顔ほ非常に優しい笑顔に包まれていた。
後悔だらけの人生がどう変わったかは今からの行動次次第。
未来を変えよう。