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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

超絶絶頂体質の俺が絶頂した数イコール強さになる世界に転生した場合~ただし転生はしないものとする~

作者: ウォッチ

「うああああっ!!! あひぃいいいっ!!! うひょおおおおっ!!!」


やぁ、みんな!自慰しながらで悪いんだが俺の名前は伊木杉粋男(いきすぎ いきお)


突然なんだが俺には1つコンプレックスがある。

まぁ、笑わないで聞いてくれよ。

実は俺はすぐにイッてしまうんだ。

いや、この言い方は正しくないな。


俺は……そう、超絶頂体質なんだ。


早漏の間違いじゃないか? そう思っただろ?


確かに世の中には早漏の人なんてたくさんいるだろう。

でも俺はそんな生易しいレベルじゃないんだ。

言っただろ?「超」絶頂体質なんだって。

何を隠そう、俺は今日だけで1万回以上絶頂している。

それから先は絶頂しすぎて数えていない。


この体質に気付いたのは10歳のころだった。

ある日ちょっと尻に物が擦れた時に俺は気絶したんだ。

痛かったからじゃない。

とてつもない快感に襲われたからだ。

それ以降、その快楽に病み付きになった俺は毎日毎日自分の尻を触り続けた。

次第に絶頂にも耐性がついていき気絶することはなくなったが代わりに変化していったのはさらなる絶頂の増加だった。


例えば一回尻を触ったとしよう、するとそれまでは一回絶頂していたのが耐性がついていくころには二回、三回と増えていき今では五十回以上にまで増えた。

だからイスに座るのも一苦労である。


何故尻で絶頂するんだ、股間を触ればいいだろうと思った人もいるかもしれない。

だが一言言わせてもらいたい。


超絶頂体質をなめるなっ!


股間なんか触ったら命に関わる。

だから毎日の自慰は尻で我慢しているのだ。

前に誤って触った時は精子の、いや生死の境をさまよった。


「……ハァ……ハァ……」


話している間にようやく絶頂するのも止まったようだ。

体がまだ痙攣している。


「喉が乾いたな……」


俺は叫びすぎで喉が乾いたので水を飲むことにする。

だが絶頂のしすぎで俺の股間は立っていたが足が上手く立ってくれなかった。


「あ、やべ」


俺はうつ伏せに倒れ股間を床に思いきり打ちつける。

その瞬間、俺は脳で急激にアドレナリンが分泌されるのを感じた。


「い……い……い……」


アドレナリンは留まるところをしらず爆発的に分泌されていく。


「ッ!? イクゥウウウウウウウウッ!!!!」


その瞬間、俺の頭は文字通り爆発四散した。

全身が死んでしまうほどの快楽の暴力に流されていく。


そしてビチャビチャと脳みそを派手に撒き散らしながら俺は死んだ。





「はっ!? ここは!?」


気付けば俺は白い世界に倒れていた。

もう快楽の余韻はない。


「そっか……俺、死んだのか……」


俺は先ほどの出来事を思い出し呟く。


「いいえイキオ、あなたはまだ完璧に死んでいません」


すると突然そんな声が背後から聞こえ、俺が後ろを振り向くとそこには金髪で美しいまるで女神のような女性が立っていた。



「なるほど、つまりあなたは女神で俺を異世界に転生させてくれると、そういう事ですね?」


「えぇ、その通りです」


目の前の女性はその大きな胸を揺らし頷く。

今俺が言った通り、彼女は「女神」で死んでしまった俺を異世界に転生させてくれるらしい。


俺は考えた。


このまま異世界に転生すればこの体質も治るのではないか、と。

この体質のせいで俺は学校でイジメられていた。


すぐに絶頂してしまう俺を「イキスギくん」とからかい、俺の尻を撫で回していたヤツらの顔を思い出す。

舐めまわすようなネットリとした視線……より気持ちいいところを責めようと蠢く指……一体俺がナニを……いや、何をしたというんだ!?


俺は頭を思いきり振ってそれらを追い出す。


「分かりました。俺を異世界に転生させてください」


もうあんな思いはしたくない。

絶頂するだけの人生なんてまっぴらごめんだ、俺は異世界で普通の人間として生きてみせる!


「いいでしょう、それではあなたの異世界での生活がより良いものとなりますように」


そう言って女神が手を大きく広げると、もともと白かった世界がさらに白い光におおわれていく。


俺は目をつぶり自分の体が柔らかい光に包まれていくのを感じた。

それは尻や股間も例外ではない。


「……ん?」


だが違和感を感じる。

懐かしいような、懐かしくないような感覚。


そうだ、これは絶頂するときの感覚だ。

でもなんで転生するはずの体が絶頂しそうになっているんだ?


……いや、まさかな……でも、もしそうだったら……。


俺は言い知れぬ不安感に煽られた。


「め……女神様……」


俺は閉じていた目を開け女神に確認しようとする。


すると、白い世界の中で女神は笑顔で頷いていた。


なるほど……やっぱりそういうことなのか……ちくしょうっ! 俺は死んでもこの体質からは逃れられないって、そう言いたいんだな!?

クソッ! クソッ! 嫌なのにっ! 自慰以外でなんて絶頂したくないのにぃっ!! それなのにぃっ!!


だが押し寄せる快楽に逆らう事は出来ない。


「ウ゛アアアアアアアッ!? イセカイニィッ! イクイクイクイックゥウウウウッ!!!」


瞬間、核爆発のような衝撃が全身を襲った。

体が痙攣し、つま先がピンと伸びる。

そしてあまりの快感に白目を向き、舌を突きだしてしまう俺。


「イッてらっしゃい」


女神のそんな声が聞こえ、俺の意識はそこで途絶えた。

そして、俺の冒険はここから始まる。

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