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観測者の視点その2

 

 

 やあやあ、既に二度目の登板、まさかの事態だけど、わたしは、これはこれでアリじゃないかと思っている。

 だって、この物語を構成する上で、良いアイディア、世界観が思い浮かんじゃったのだもの。


 そう、ソウルハーモニー運営員会は、わたしを頂点とする、大規模組織なのだ。

 作中で一応は紹介した、あの技、そのあの業ね、術でもいいけど。

 それを魔法のように操って、世界の外側、外界から攻めてくる、人外生命体と日夜戦って、世界を広く内密に、守ってるの。

 

 でもそれって、ご都合主義的に、現実世界や社会、言うなら世間って奴の、

 貴方が住んでる世界と地続き、って直接的に言うけど、そういうのに全部ばれてないって、リアリティーが無いじゃない?

 だから、観測者という超設定を用意する、

 絶対にして不可侵の、特異点的な観測者の操作によって、全てのご都合主義をご都合主義で打ち消すのだね。


 でもまあ、そういうのは、こっちの領分に、今の所はしておきたい所だね。

 あっちの私には、もっと等身大の、VRゲームくらいの場で、異能力によって大戦果を上げるくらいで、十分楽しくなると思うのよ。

 変に世界を救うとか、そういう大規模な世界系の物語に改変するのは、今のところは無しが良い 


 ああでも私は、きっと観測者足りえないのだろう。

 物語では観測者を演じているだけに成る、それに自覚的なのだ。

 幻想を幻想と自覚し、真実は違うと理性的に判断し、狂っている自分を演じるのが、一番マシで良い。

 私は観測者では無い、作者は観測者なんていう超上の存在ではない。

 だが私は、観測者なのだ。

 私は正直に、真っ直ぐに狂っている。

 観測者を演じて、観測者の基準で全てを決断・判断しているのだ。

 それで少しでも、無上に無限大の唯一無二に憧憬できる、真に親愛できる生き物に、果てを超えた憧れに近づけると信じて。

 この世に絶対は無いのに、私の価値観を絶対に規定し、生き方を規定する、これは絶対に見える。

 この世にありえない絶対の、観測者の持つ価値観、

 少しでも観測者と呼べる存在に近づく事、それが絶対で一番重要で大事だ。

 私は狂っている自覚がある。

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