No way!
なし
今日も今日とて
あのテラス
もうすぐ梅雨明けも間近と
思われる
夏を思わせる日差しの
6月下旬
「やはりい
こうなることは
予想はできたんですけどね」
どこを見ているのか
わからない平川先生
そして
誘っておいて
何をいいだすのか
脳天氣なひとこと。
予想するなら
どうして推薦するう。
なぜ止めなかったのですかあ。
泣きそうな
私の心の声などおかまいなく
「わたしもね、
重荷だとはおもいましたが
上の方からの誘いで
断れなかったのですねえ」
と心の声に答えるかのような
平川先生の言葉
そして
またもや無言
先生に言っても
しょうがないですけどねえと
心のこえ パート2
今日も今日とて
日差しが強いが
ガーデンは
あいかわらずの素晴らしさ
うらやましくなるほどの
美しさ
つる性の植物が
ほどよく
アーチにからみつき
日かげをつくる
そして
なんと心地よい風が
ながれることでしょう
いまさらながらに
やはり里山、されど里山
そして何よりバラがみごと
白、赤、ピンク、黄色と
色の競演
平川先生が手入れしているのではと
疑うほど
花弁も
ピンクや白などで、様々な種類がある
「まあ、ハーブティでも飲んで
元氣出して」
とくとくと
お銚子のような音色で
ガラスの容器に
ハーブティが
注がれる
思わず泣きそうになって
ぐちをもらしてしまう
「お酒でも
飲みたい氣分ですよおお」
言って言葉がつづかずに
思わず
目の前にあるパンをかじる
前回はベーグル
そして今回は
うまっ。
泣きながらたべる
酵母パン
少ししょっぱい味は
氣のせいか
「会長の盛山けやきさんにと
選挙連の
主婦のみなさんの
あたたかい差し入れですよ」
あの後、
希美議員にすぐ相談するも
「なんで、そんなこと
言ったのよ。
今からでも、おそくない。
あやまってらっしゃい」
と大剣幕。
結局は市長選の争点にさえ
なってしまった
庁舎建設計画
はじめは、与党、野党
すべて相乗りの
無風選挙のはずが
主婦層を中心に
無党派層にかつぎだされた
若い女性が
立候補
公示前
何度も何度も
盛山けやきにも
立候補の声が
いろいろなつながりで
様々な場所から
しかしながら
「それをやっちゃあ
おしめえよ」
の小沼節で
すべてなし
それこそ
私自身が
選挙に立候補で
決着をつけたいところだった。
そして、投票日当日。
かたずをのんで見守る
投票結果は
つけてたテレビ
古立ニュースキャスター曰く
「また、昔の明守党に
なりましたか」
大きなダルマに目を入れる
既存市長が大写し
信用はあっという間に
消え去り
希美議員は知らぬ存ぜずで
蜜月の時間は終了してしまった。
酵母パンを泣きながら
食べるわたしに
平川先生
「しかたがなかったんですねえ」
遠くをみつめる
わたしは
こうして
会長でありながら声もかからず
干されることになった
時代は
安保争議で
大きく動き出し始めた矢先
そして
この大事な時に
私は戦線を完全に離脱した
なし