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第4話 突撃! 六花高校文化祭③ ソフィーのお願い事

 真っ暗な回廊をスキップしながら歩くソフィー。


「呉caféさんに一人で行くのは初めてだから楽しみ。今日は誰とお話しできるかな?」


 六花高校のみんなと会ったらどんなことを話そうかと考えを巡らしていると、視線の先に光が差し込んでくる。


「あ、もうすぐ出口だ!」


 嬉しい気持ちを抑えきれずに走り出すソフィー。足がもつれ、転びそうになった勢いそのまま出口に飛び込むと誰かに優しく抱き留められた。


「ビックリしたのじゃよ~。あれ? ソフィーちゃん? 走ったら危ないよ」


 ソフィーがそっと目を開けるとそこにいたのは、ピンク色の髪をお団子にし、胸にも大きなピンクのリボンが付いた制服を着た六花高校のさくらだった。


「あ! さくらちゃんだ! 受け止めてくれてありがとう!」

「本当にビックリしたのじゃよ。大きな鏡が目の前に現れたかと思ったら、いきなりソフィーちゃんが中から飛び出してきたから。今日はどうしたの?」

「今日は学園長さんから頼まれたおやつを買うために呉caféさんに一人でお使いに来ました。もしかしたら誰かに会えるかもって考えていたら、はやく会いたくて走り出しちゃって……」


 ソフィーが申し訳なさそうな表情になり、ピンと伸びている耳が少し前に垂れ下がる。その様子を見たさくらが頭を撫でながら優しく声をかける。


「気にしなくても大丈夫じゃよ。ソフィーちゃんが来てくれてすごくうれしいし、今日はみんな集まっているからたくさんお話していこうね~」

「はい! みなさんといっぱいお話したいです!」


 そっと地面に下ろすと片膝をついて目線を合わせ優しくほほ笑むさくら。すると何かを思い出したかのように両手を叩いて興奮した様子で話し始めるソフィー。


「さくらちゃんにお願いしたいことがあったことを思い出しました! 学園長さんが()()()()()()()()()()()()と言っていました。そこで、綺麗なお花がたくさん咲く木を植えたいからって……」

「それは本当なの?」

「はい! 言乃花さんに相談していろいろ調べてもらったら春にピンク色の花をたくさん咲かせる()()()()()()()()ことを教えてもらいました。その時にさくらちゃんが『桜の木を植えたい』って言っていたことを思い出したんです」


 ソフィーの話を聞いていたさくらの表情がどんどん明るくなっていく。


「学園長さんに聞いてみたら『さくらちゃんにお願いしてみようか? そうそう、せっかくだから六花高校のみなさんと交流を深めるためにも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』って言ってくれたのですよ」

「ソフィーちゃん! それは本当なの?」


 勢いよくソフィーの左手を握りしめると興奮した様子で話しかけるさくら。


「はい! その相談もしたくて今日は来たんです。あと、みなさんの文化祭にメイたちも遊びに来ることが決まりました!」

「これは一大事じゃよ! 早くみんなに話さないと!」

「さくらちゃん、落ち着いてください! 慌てると私みたいに転んでしまいます」

「そうじゃった。じゃあ、ソフィーちゃん、手をつないで一緒に行こうね」

「はい! いっぱいお話しましょう!」


 仲良く手を繋ぐと少し先にある暖簾のかかった引き戸を開ける。すると中から元気のよい声が響き渡る。


「さくらちゃん、遅いよ。って、ソフィーちゃん?」

「うそ? ソフィーちゃんが来たの?」

「はい! 今日は一人でお使いにきました!」


 次々と飛び交う驚きの声に笑顔で答えるソフィー。


「いらっしゃいませ、かわいい客さん。お席はどこがよろしいですか?」


 優しい笑顔で片膝をついて目線を合わせて出迎えてくれたのは呉caféの店長さんだ。


「みんなと一緒の席でお願いしたいです! あと七人分のまふぃん?もお土産でお願いしたいです!」

「はい、わかりました。では奥の席にどうぞ」


 店長さんに案内され、小上がりになった店内を進んでいくソフィー。心地よい音楽が空間を満たし、どこか懐かしさの残る雰囲気が心を落ち着かせてくれる。


「「「ソフィーちゃん、いらっしゃい! ようこそ、六花高校文化祭へ」」」


 六花高校のメンバーに出迎えられて笑顔になるソフィー。


「今日はたくさんお話したいです! 明後日に学園の大切な友達と一緒に文化祭に来ることになって……」


 ソフィーを中心に笑顔の輪が広がり、店内がさらに暖かい空気に包まれていく。

 そして、笑い声の絶えない時間が過ぎていくのであった。

 時を同じくして、()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()学園長室へ怒鳴り込み、ひと騒動が起こっていたことなど知る由もなく……

ここまでお読みいただきありがとうございます!

箱庭初のスピンオフ作品でまだまだ読みづらい部分もあるかと思いますが、見守っていただければと思います。

本日閉幕した『呉cafe』さんで開催のイラスト展『六花高校文化祭』さんのFA的な位置付け作品となります。

引き続き箱庭メンバーが世界を超えた物語をお届けできるように頑張って執筆していきたいと思います。


是非X(旧Twitter)で「#六花高校文化祭」と検索してみてください!とても素敵なイラストとたくさん出会えます。ぜひ楽しんでいただけたらと思います。


呉cafeさんのご紹介はこちらになります!

X(旧Twitter) https://twitter.com/cafe2082451

Instagram    https://www.instagram.com/kurecafe

岐阜県安八郡神戸町にある元呉服屋さんを改装したとっても素敵な古民家カフェです!


最後に――【神崎からのお願い】


『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。

感想やレビューもお待ちしております。

今後も本作を書いていく強力なモチベーションとなります。感想を下さった方、評価を下さった方、本当にありがとうございます!

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