信じられなくて、信じたくなくて
中学2年生の14歳が書いています。
何かと至らない点があると思いますが読んでもらえると嬉しいです。
理解が追いつかない。
眼の前にいるのは姉だ。
もしその手にもつ輝きを放つ燐光が“神代”なら、姉が、瑠依が、渚冬を消そうとしていることになる。
そんなわけない。毎年お参りに行って顔を合わせる神主である渚冬にそんなことを、する、訳がない。
普通に生きていれば、渚冬が神であることも、この場所の存在も、知らないはずだ。
「何、やってるの、おね、ちゃん……、」
手足が震える。それは、寒さのせいか、それとも他のなにかのせいか。
姉が見たこともないほど冷たい視線を葵に向け、それから桜、湊へと移動させる。
「お前、誰だよ」
「ーーーー」
思考が、停止する。今、瑠依は、何て言った。
聞いたことがないほどに低い声で紡がれたその言葉、たった一言であるにも関わらず葵は処理することができなかった。
「お前は知らないけど、残りの二人は知ってる。」
湊を、燐光を持っていない方の手の指で指す。
「渚冬の弟の湊と、」
その指を桜に向ける。
「そのさらに下の妹の桜にだろ」
お姉ちゃんはそんな口調じゃない、そう叫びたいのに、言葉が出ない。今すぐ、姉にドッキリでしたーと言っていつものように柔らかく笑ってほしい。
しかし、いくら待ってもその言葉が紡がれることはない。
「……お前。人間じゃないか」
瑠依が、姉が、妹である葵を睨みつける。忌まわしいとでもいうように。
「なんで、ここに人間がいるんだよ。しかも渚冬の兄弟まで早々のお出ましかよ」
「お姉ちゃんも人間じゃない!何言ってるの?!」
「ちょっ、落ち着きぃや!!」
「オネーさん、待って!ダメ!」
堪らず、葵は声を荒らげ叫ぶ。
息を乱しながら瑠依の方へと駆け寄ろうとするも、湊と桜に止められる。
「っ!はな、してっ!」
二人の圧倒的な力に抑えられ、葵は一歩も前に進めなくなる。
「はっ、人間め、無様だな」
鋭く、冷たく、絶対零度の声音と視線が葵を凍りつかせる。
「お前ら兄弟二人も、な。」
「「「?!」」」
刹那、瑠依の体が宙に浮く。
高く高く浮き上がり、2階建ての神社のさらに上へとその身を浮遊させる。
ーーその手に、渚冬の“神代”を持ったまま。
「俺はコレを壊さなきゃならないんだよ。なかなかに手強くて俺はかなりイラついてるんだよ。」
宙に浮く瑠依から、平然と、別人のような口調と声が葵たちに、降りかかる。
「まぁでも時間の問題だ。
でももし、俺の邪魔をするんならーー、」
“神代”を持たない反対の手に黒色と紫色が混ざったようなどす黒い光を発する燐光が浮かぶ。
「ここで消してやる。
ーー神であろうと、人間であろうと。」




