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不可抗力ダイブ

中学2年生の14歳が書いています。

何かと至らない点があると思いますが読んでもらえると嬉しいです。

リン、と涼やかな音が響く。


「?何だろう。またお姉ちゃんが何か変なことやってるのかな」


それは桜の人間界での修行が幕を開けた数秒後のことだ。


葵の部屋に、どこからともなく鈴の音が聞こえてきた。


葵の姉の瑠依はまぁ色々と抜けているため今までにこのようなことは何度もあった。


というか、ひどいときには家の中で大太鼓を誰にも言わずに叩いて大騒ぎになったこともあったくらいなので、葵ははじめ、何も気にしていなかった。


しかし、何度も何度も、鈴の音は止まらない。


「?

ちょっとお姉ちゃん鈴鳴らし過ぎじゃーー」


「っ見て!」


あまりにも頻繁に鳴る鈴の音に葵が呆れた瞬間、桜が部屋の窓のを指差す。


その指先にあるのは、


「え、?」


窓の外に浮いている、狐。だった。


その狐は宙に浮きながら青白い煌めきを放っていて、現実離れした光景を生み出していた。


「ちょっ、えっ?!」


動揺しながらも慌てて窓に駆け寄り窓を開ける。


すると、その狐はスルリと葵の部屋へと入ってくる。


そして部屋の真ん中でただ“お座り”の姿勢をして固まる二人に視線を送る。


「え、なに、このきつーー」


「ま、待ってっ!!」


「うぇっ、何、どうしたの?!」


突如として大声で叫び超えに近い声を上げた桜に葵はビクリと肩を震わせる。


「これっ…、な、渚、兄の、っ…

な、何か、っ、あったんだっ…!」


泣きそうな顔で狐に駆け寄る桜に葵は混乱と困惑に眉をひそめる。


「っ、と、とにかく、戻らないと!!」


「えっ、どこに?」


「桐ヶ谷神社にだよっ!!

渚兄が危ないっ……」


「え待って渚兄って誰?」


どんどんついていけなくなり葵は今度こそ精神の錯乱を覚悟する。


「ごめん、オネーさん、ついてきて!」


「えっ?!」


桜に手を引かれる。


外へ出るのかと思えばドアへ向かうのではなく窓へ向かう。


「え、え、え、え…」


葵の声を完全無視で桜は、葵と手を繋いだまま窓の外へとダイブーー当然ながら葵もそれに引っ張られ不可抗力と強制力により窓の外へとダイブ。


「うぎゃあああああ!」


死を覚悟する葵が断末魔に近い声を響かせる。


桜はもはやそれにすら取り合わずに速度を落として地面に葵共に鮮やかに着地する。


「オネーさん、行くよ!」


そのまま顔面蒼白の葵の手を無理矢理引いて駆け出す。


向かう先はもちろん桐ヶ谷神社。


その二人の後ろを、狐の精霊が淡い光を振りまきながら追いかけていった。

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