ステージ恐怖症の私は宇宙から来た高飛車お姫様のゴーストシンガーになってしまった6.5話
*バイトの話
「ねぇキラちゃんの新しい動画見た?」
「え! アップされたの?!」
「超~~やばいよ! 見て!」
クラスメイトがそんな会話をしているのを、私は手汗で教科書が滑りそうになりながら聞き耳を立てていた。
キラがネット配信番組の主役を勝ち取ってから、彼女はコバさんやディレクターに様々な提案をして歌ありゲーム実況ありやってみた系あり体を張ったりメイク講座ありの、もう本当に宇宙人を名乗る謎の少女・キラに何でもやらせますといった売りで視聴者を順調に増やしている。
あと、キラ本人の破天荒なキャラが男女問わずとてもとても受け入れられている。たぶん、男子にはお騒がせ王女様キャラとして、女子にはちょっとファンキーなファッションアイコンとして。
画面上の数字では実感があまりわかないけど(すごすぎて)、こうして私の日常生活の場でキラの名前が出てくると少しドキドキする。いや、かなり心臓に悪い。
とはいえ、彼女が体を借りているのは私なので……私の時間も同時に拘束されてちょっと睡眠不足だったりするのだ。私が授業をうつらうつら聞いている間、当のキラは間爆睡しているのが羨ましい……。
キラの話題で盛り上がっている教室を、少し背を丸めて退室する。バイトの時間までまだ余裕があるが、なんとなくそわそわしてハイソックスの足が急いてしまう。
先日、キラを襲ってきた、彼女の弟のカシマティロさんはマチネンとソワリンが監視かつ保護をつとめ、今はこの町のアパートに留学生として暮らしている。
ある日突然マチネンが怪しい在留証明書とぴかぴかのパスポートを持ってきたときは二匹を追いかけ回したが、みんなが住まうゼトワル銀河では未星交惑星に滞在するためなら合法なことらしい。
本当かなぁ……。私としては地球の方の法律にも少しくらい従ってほしいけど……。
それに、カシマティロさんはキラが王位にふさわしいと言ってくれた。何にせよ、彼が落ち着いて姉弟で争うことが止まってよかった。と思うことにした。
そうしてたどり着いた、行き慣れたバイトの店先に真新しい手書きの張り紙があることに気づく。
『バイト募集! 年齢・経験・出身・性別不問! まかないありの楽しい職場です』
「え、」
その張り紙を見て慌てて店のドアを開けた私に、カウンターのマスターがゆったりと微笑む。ゆるい三つ編みがマスターの温和さを表しているようで、私は今日も男性に対して威圧感を感じないで済む。
いや、今日はそうじゃない、マスターに張り紙のことを聞かなくては。
「ハルちゃん、いらっしゃい。お疲れ様。」
「お、お疲れ様です……! あ、あの、表の張り紙は?」
「ハルちゃんが最近忙しそうだしね。オーディション頑張ってるんでしょ? 新しいバイトくんが来たらハルちゃんの負担も減ると思って。」
マスターの優しい笑顔に反比例し、私の顔はいびつな笑みで強ばった。
最近、キラの手伝いとキラとしての活動が忙しすぎて、オーディションどころか自分の芸能活動はさっぱりできていないなんて言えない……。
マスターは善意100%のオーラで、口ごもった私に穏やかに尋ねてきた。長身の体を屈めて、わざわざ私と目線を合わせてくるが、今私はその輝きに追い詰められる。
「あ、男の子苦手だもんねハルちゃん……ごめんね気がつかなくて……。もし入ったらシフトとか考えてみるわ」
「いえいえそういうことではなく……!」
「早くハルちゃんが大きな舞台に立てるよう、私もサポート頑張るから!」
マスターのきれいな顔が幸せそうに笑んで、私は引きつった笑いを浮かべたままその眩しさに何も言えなくなってしまったのだ。
*隆臣の話
私が昼のシフトを終えて鞄の中に置いていたスマートフォンを見ると、いくつかのメッセージが溜まっていた。お母さんのお買い物のお願いと、お父さんからの映画のお誘い……あと、その一つの差出人を確認すると、幼なじみのタカちゃんからであった。
【最近何してる】
【危ないことはしてないな?】
『うっわ、束縛男かよ』
最初に反応を漏らしたのは私ではなく、私の頭の中に居るキラだった。自由奔放なキラと、心配性なタカちゃんの相性はことごく悪いらしく、時折タカちゃんのメッセージを見てはこんな悪態を付いている。
私が一度怒ったこともあって、あまりキラが苦言を呈することは無くなったが、今回は藪から棒のメッセージだったため、キラの不審度が上がってしまったらしい。
私はキラの反応には何のコメントもせず、猫が「大丈夫!」と言っているスタンプと、「最近は学校とバイトばっかりだよ」と返した。
そして話の矛先を反らすためにも、「タカちゃんは大学とお仕事?」と当たり障りのない会話を投げかけてみた。
【最近は忙しい】
【たぶんこれからずっと】
送られてきた歯切れの悪いメッセージに少しだけ心配になるが、おそらく本当に忙しいのだろう、その後に私が送ったメッセージには既読のサインも付かなくなった。
私は少しタカちゃんのことを案じながらも、メッセージアプリを閉じた。タカちゃんに心配してるなんて言ったら、「お前の方が心配だ!」とか言われてしまうだろうけど。
そしてネットニュースをいくつか見て、気になる話題がトピックされているのに気づく。
「あー、新しい戦隊か……もうそんな時期なんだなぁ」
ニュースに示されていたのは、戦隊ヒーロードラマの新シリーズについてだった。これは、私のあこがれの作品の一つですぐに目に付いた。
ヒーロー物が大好きな私は何度かオーディションにトライしたこともあるが、すべて結果はけんもほろろだった。私がその苦い経験を思い出してしまうが、毎年なにがテーマのお話なのか、キャストさんが誰なのか、どんなヒーローなのかわくわくしてしまう。
しかし、他のニュースのように詳細をタップすると、そこには驚きの情報が書かれていたのだった。私は目を見張って、思わず大きな声を上げてしまう。
「えっ?!!!」
『うん?』
そのとてつもない事態がわかっていないキラをよそに、私はスマートフォンをマスターの元へ体ごと持って行く。
マスターはテレビ局の近所に店を構えているだけあってキラよりは日本の芸能界には詳しい。というより、芽の出ない女優志望の私より全然事情通だ。そのマスターがわたしが「そのこと」を伝えると声を跳ねさせた。
「マ、マスタぁーー! タカちゃんが!!」
「え! なに?! 事故?!」
「違います! 新しい戦隊!!」
マスターがええっ! とカウンター越しに高い声を上げる。一緒になって小さな液晶画面をのぞき込むが、そこには何人かのキャストに囲まれるその人の姿は、確かに私の幼なじみのタカちゃんだったのだ。
「一番戦隊 エトワンジャー」という写真の説明にも、きちんと「橋田隆臣さん」とタカちゃんの名前が書いてある。
たくさんのマスコミに囲まれて記者会見に応じるタカちゃんのその姿はなんだか別の人みたいで、少しドキドキする。
新しいお仕事がなんだか忙しそうだったのは、こういうことなんだなぁ……本当にすごいな、タカちゃんは。
「すごいすごい……。レッドかしら? 隆臣くんけっこうクールだからブルー?」
「レッドはこの真ん中の人みたいです……。すごいイケメン……」
「あ、隆臣くんはグリーンなのね。でもすごい……競争率とか毎回大変なのよね?」
私が実体験をもとにこくんと頷いて、画面をスクロールしてキャストコメントを表示させる。最初に目に入ってきたのはレッド役のキャストさんで、「伝説のシリーズにしたい」などと、意気込みあふれるコメントをしている。精悍な顔立ちだしスタイルがエグい……一言で言うと、センター感がすごい。
キラもステージの真ん中がふさわしいタイプだけど、この人はまた違った存在感があった。
「隆臣くんは? 何て言っているの?」
マスターが珍しく身を乗り出して瞳を輝かせる。私は逸る気持ちを押さえながら、スマートフォンに指を滑らせた。そしてギャラグリーン役のタカちゃんのコメントにたどり着くが、それは短い一言で終わっていた。
【エトグリーンはグリーンカレーが大好物なんですが、僕は辛い物が苦手なので頑張りたいです】
「タカちゃん……」
「隆臣くん……」
マスターと私はそれきり何かを言及することはせず、放送楽しみだね~と話を締めくくった。
いや本当にすごいことですよ……。
*カシマティロの話
「もうあの星には戻れません! 姉上のおそばで、姉上のために働かせてください!」
そう言われたキラは乾いた笑いを浮かべ、意気込むカシマティロさんをすこし押し戻して、「気持ちは嬉しいわ」とだけ返した。
キラは私と一緒に生活をしているからノーカウント。マチネンとソワリンは私のペットとして住んでいるし、ご飯代は私のバイト代から出している。でも、人間の少年姿であるカシマティロさんはそうはいかなくて、何らかの形で生活費諸々を得なければならない。
幸い、『キラ』として得たギャラは手つかずであったから当面はそれでサポートするようだけど。
こういうところ、ちょっとキラは良い子だなって思う。本人に言うと次の段階への仕込みよとか、否定するのだけれども。
「あのさーカシム。これはギブアンドテイクなの。アンタがなんかおいし~い情報を持ってきたのだったら考えなくは無いけどね? アンタ、陛下やベレミュジークの現状は?」
「宝物庫にしか行ってないのでわかりません!」
「アキタイスの勢力と奴の狙いは?」
「将軍とはお会いしてないのでわかりません!」
「アキタイスの背後に何かしらの銀河が付いてるとかは?」
「わからないです!!」
カシマティロさんに元気よく朗らかな返事を返されたキラは、また乾いた笑みを浮かべた。なんだかキラがひび割れてしまいそう…。マチネンとソワリンもカシマティロさんに気づかれないよう目配せしてため息を吐く。
星を追われた身で圧倒的に駒が少ない中、情報を何としてでも得たいと思っていたんだろう。でもこれは本当のなしのつぶてだ……。
というか、なんかカシマティロさんって最初に出会ったときとだいぶ印象が違う……。キラに聞くと、この状態が素であるらしいが、一晩でキラに懐いたり今こうしてキラの役に立ちたいと目を輝かせたり、その様子は小さな犬みたいだ。ほほえましい様子だが、キラたちにとってはそうはいかないみたいで先ほどからキラはカシマティロさんが何か喋るたびに眉間にしわを寄せている。
「でもアンタ、陛下が……退位した云々言ってたわよね」
「留学先の友人が、ニュースになっていると教えてくれたのです。頭が真っ白になって、矢も盾も溜まらず、その星を飛び出してベレミュジークに帰りましたが……」
「アキタイス、そんなフェイクニュースまで流すのね。みみっちい男」
「どうしても姉上に戻ってきてほしくて不確定な情報まで……! 何とお詫びすれば良いかわからない! ですのでやはりこのカシマティロ、身を粉にして姉上のために働きます!!」
身を投げ出さんばかりのカシマティロさんのその勢いに、キラが前髪を掻き上げて、うなり声を上げる。
キラがカシマティロさんと戦った後、「カシムはたぶん味方にする方が厄介」と独り言をつぶやいていたが、なんとなく意味がわかったような、気がする。流したいキラとその怒濤の勢いをやめないカシマティロさんは、息の合ってないお餅つきみたいだ。本当に双子でも性格違うんだな……。
「コーヒーのおかわりいかが?」
マスターの柔らかな声に、またも堂々巡りになった会話は一時中断となる。
見れば、マスターが淹れ立てのコーヒーをトレイに置いて微笑んでいた。
私たちは喫茶店のボックス席で作戦会議を行っていたのだ。カシマティロさんをいつもの作戦会議場である私の部屋に呼ぶのは、両親の目があって非常に、非常によろしくない。
キラは配信番組の打ち合わせにもうちの店を使うことは多くあり、もうキラは常連さんのうちの一人になっていた。この席は入り口から遠いこともあり、他のお客さんの目には付きにくい。付いても、キラの存在が騒がれるだけで話の内容は番組のドラマかなにかに思われるはずだ、とのキラの読みだった。
現実に、マスターはキラたちの話し合いにまったく不審さを抱かず、お得意様のキラにこうしてコーヒーのおかわりを提供している。
「あ」
「うん?」
湯気が立つカップをテーブルにふたつ置かれたそのとき、キラがコーヒーをサービスしてくれるマスターの顔を見て、何か思いついたように声を上げた。
「ねえ七海、アンタ働き手を欲しがってたわよね?」
え、ちょっと待って、七海って誰?
私がキラに頭の中で問いかける前に、キラは(失礼だけど)マスターのことを指さして言い放った。
「え、七海でしょ、こいつの本名。」
「そうよ。七海悠介。よく知ってたわね~」
マスターはたおやかな口調そのままで、キラの問いかけを肯定した。マ、マスターって七海さんだったんだ……元々のバイトの私でさえ知らなかった……。
私の困惑をよそに、キラは持ち前のバイタリティと過剰な自信でどんどん話を自分の有利な方向へ進めていく。
「ねぇ七海。こいつアタシの弟なの。留学生だけどなかなかバイト先が決まらないから、アンタのとこで雇いなさいよ」
キラの傍若無人な話しぶりに私は見かねて頭の中で叱責しようとするが、マスターの反応は電撃のように返ってきた。
「願ってもないことだよー! 貼り紙貼っても全然バイト希望者が来なくって、困ってたところなんだ!」
コーヒーを置いた後のトレイを抱きしめて、そう率直に喜んだ。話について行けないカシマティロさんは置いて行かれた犬のような瞳で姉を見る。
「あ、姉上……?」
「いい? カシム。いま姉様はね、この星の世俗の情報が枯渇しているの。この店で給仕として働いて……できるだけ情報を集めておいて。これはカシムにしか頼めないことなの……」
カシマティロさんにそっとキラが耳打ちした内容は、たぶん今思いついた内容である。
キラはごく真剣にカシマティロさんに訴えかけ、それを厄介払いと言うのでは? と思ったけども私は口に出さないでおいた。
カシマティロさんにキラの意図が漏れてしまったらまた姉弟仲がこじれてしまうのではと危惧したけど、返ってきたのはあまりにも純粋な姉への思慕だった。
「姉上……! そんな重要な任務を僕に……! わかりました! このカシマティロ、給仕として誠心誠意働きます!」
「履歴書はいらないから連絡先とシフト希望教えてね~」
マスターはようやくやってきたバイト希望者を逃がさないとばかりにカシマティロさんにどんどん書類を渡していく。
キラはもう仕事が終わったと言わんばかりに一人で熱々のコーヒーに口をつけていた。
「あー、七海のコーヒーやっぱ最高だわ」
「あらぁ、嬉しいこと言ってくれて!」
キラとマスターはそう笑い合って、私はせっせとサインをするカシマティロさんに少し同情していた。
私のまわり、したたかな人しかいない。
*バイトの話 2
「あっ、ハルちゃん! あのね、新しいバイトの子決まったの! 男の子だけど、雰囲気柔らかい優しい子だからたぶんハルちゃんとも仲良くなれるはずよ~」
「あっ……、はい……」
*煌歌皇の話
「そういえばキラ、私とキラの話はカシマティロさんにしなかったの、どうして?」
お風呂上がり、自室で髪を乾かしている最中に私はそんなことを尋ねていた。
『体を共有って話したらアタシの体の本体は~ってなるでしょ。リスクは分散したい』
キラは素っ気なくそう答える。最初、キラは何光年も離れた地球にやってくるのに意識だけがコスパがいいと言っていたが、たぶんそうじゃない。というか、それだけではないのだろう。
キラの命が狙われている明白な状況の中で、少しでも相手に居場所を悟られないための、苦肉の策だったんだと思う。あまり人に弱みを見せないし、自信満々な様子はいつも変わらないけど、キラは追い詰められているんだ。
カシマティロさんが生身のまま来れたのは、キラたちの敵にとって継承権の無い彼自身の命にはあまり意味が無いから……だと、思う。またしても日本とはかけ離れた状況に、私は少し苦い気持ちになって唇をつぐんだ。
「陛下のご無事がわかれば、なんとでもなるのじゃが」
ソワリンが、小さい体をうつむかせてそう言った。マチネンも似たような顔でドライフルーツをかじる口を止めた。ご飯はもうあげたのに、どこからドライフルーツを出したんだろう。
陛下……とは、キラのお母さんのことだ。いまの女王様で、行方がわからなくなっているという……。
敵の手に落ちているのか、またはキラのように息を潜ませているのか。聞けば聞くほど、キラのまわりの状況は信じられないことのパレードだ。しかも、その一つ一つが彼女を的確に追いかけてくる。
「ねえキラ、カシマティロさんの歌はゼリービーンズなんでしょ。なら、お母さんの歌だったら、どんな歌詞を付ける?」
なんとなく、その空気を変えたくて私はキラにそんな言葉を投げかけていた。頭の中のキラは突然の誘いに最初は戸惑っていたが、すぐに「調子がよくて自信満々なキラ」に戻る。たぶん、私のことを気にしてそういう風にしてくれたんだと思う。
『何よ、いきなり』
「いいでしょ、聞いてみたいの」
『そうねぇ……』
私の意図を見透かしているのか、キラはわざとらしく咳払いをして詩を紡ぎ始めた。キラのお母さんがどんな人なのか、キラの口からストレートに聞くことはできない。キラは娘という前に、王位継承者である、という立場もあるだろうし、何よりこの女の子は素直じゃないところがあるのだ。
だから、キラが語る歌詞ですこしでもお母さんとキラのことが知れれば……私はそう考えた。でも口火を切ったのは意外な言葉であった。
『地が割れ天を裂き……轟音響き渡り人々はひれ伏す』
「えっ?」
『地獄の呻きを足蹴にし、制裁の雨を降らすは怒号の銃、苦悶の弓、激情の剣……』
「ちょっと待ってちょっと待って」
私がゼリービーンズの歌とまるで違うテイストのおどろおどろしい歌詞に私は困惑した。困惑しか無かった。
縋るようにマチネンとソワリンを見るが、二匹はどこかよそよそしく目線を泳がせていた。
「陛下は身内に厳しく正しい方でおられるから、姫様はその厳しさを一身に受けておられてのう……」
「地球風に言うと超スパルタだったのじゃ。すばらし~い統治者ですんばらし~~いお母上であるから、勘違いするなよ娘」
マチネンとソワリンが先ほどとは違う沈み方をして、何か言いづらいことを抱えているみたいにまた小さな体を丸める。
その隙にもキラの地獄のような歌詞は綴られていって、私は頭に流れるその重厚すぎるポエムに目眩がしそうになった。よくよく聞いていたらキラのその声も震えている。いったい、どれだけ怖いお母さんなんだ。
『冥府の獣たちをひねり潰ししその両腕は……』
「わかった! もうわかったから!」